目先高値は超えられないものの、下値も固い
先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。先週は小刻みに上下するような動きでした。
週初10日に窓をあけて寄り付きましたが、引けにかけては陽線となります。翌火曜日11日には建国記念の日で休場。12日水曜日は陽線となって、月曜日にあけた窓を埋めてしまいました。ただしその後は勢いはなく、小さな陰線が続きました。
ポイントとしては、目先意識されやすい24,000円にトライするものの、また上値を抑えられたような動きになったことです。12月17日の24,091円、1月17日の24,115円あたりを超えることができれば目線を上に持つことができたのですが、届きませんでした。
今週以降の展開はどうなるでしょうか。上に行かないものの下かというと難しいところです。連日、新型肺炎に関する報道がなされているにもかかわらず先週末と比較した下げ幅は140円あまりにすぎません。
下値は限定的で、むしろ25日移動平均線あたりでは押し目買いの動きが見られます。さらに目先意識されやすい23,500円や23,000円をヒゲですらタッチすることはありません。
チャートの形からはむしろ、高値圏での小休止のような印象を受けます。ただ、安易な判断は禁物です。方向感を確認するには、上は24,000円、下は23,000円のどちらかを突破してからでも遅くないでしょう。それまでは、この1,000円の幅でもみ合うことも予想されます。
レンジ内で信用売りなど逆張りの戦略を取れないこともないですが、週足など中長期的な足は上昇トレンドになっていることから「買い」で入るのが有効だと考えられます。
下原 一晃