いろいろな見方はあるでしょうが、理由として考えられることの一つに、日本人は一種のパニック状態に陥って買い溜めをする傾向が強いことが挙げられます。何らかの非常事態や異常事態が起きると、必要以上に買い占めることが過去に何度も起きました。

古くは1973年のオイルショック時におけるトイレットペーパー買い占め、直近では2011年の東日本大震災・福島原発事故の際のペットボトル飲料水の買い占めが該当します。ただ、後々振り返った際の結果論ではありますが、明らかに過度な買い溜めだったことが判明しています。

また、これら事例とは次元が異なりますが、人気食料品(スイーツなど)があっという間に店頭から姿を消すことも多く、これも必要以上に購入するのが原因と見られています。

ネットオークションの普及が異常な買い占めを後押し

また、今回のマスク品切れに際しては、直後からネットオークション等での高値出品が相次ぎました。その価格(即決価格など)は、まさしく“ボッタくり価格”であり、マスク需要急増を見込んだ転売以外の何物でもありません。

嗅覚が働いたのかどうか定かではありませんが、昔のオイルショック時にはなかったインターネットの普及で様々な情報を入手したことは容易に想像できます。ネットオークションでは現在でも法外な価格による販売が続いていますが、その内容を見る限り、外国人が手広く仕掛けているようには見えません。