パナソニックだから、というブランド力を背景に若干高い価格設定で家電を販売していたパナソニック。しかしパナソニック製品が容易に手が届かない存在になっている実態を、冷蔵庫の購入時に感じることになりました。

それでもパナソニックの家電部門の利益率は約3%と低水準であり、同社の苦戦ぶりがうかがえます。

冷蔵庫の寿命は10年、買い替えを迫られる

昨年初め、10年使った冷蔵庫の調子が悪くなり業者の方に修理を依頼しました。応急措置をしてもらったものの「応急措置の効果は約1年、冷蔵庫の寿命は10年なので本来買い換えるべき」とのアドバイス。実際に1年後に再度調子が悪くなり、遂に買い替えを決断することになったのです。

その後、複数の家電量販店を訪問して冷蔵庫購入の検討を行う中で、白物家電で国内シェアの大きいパナソニックが検討リストにすら入っていない、と気付くことになりました。

以前から他社比で「若干高い」パナソニック製品

パナソニック製品の価格の特徴を一言でいえば、他社との類似製品なら若干高い、というものです。若干高くとも信頼のあるパナソニックブランドなら、と購入する消費者も少なくはないでしょう。ブランド力を背景に同種の製品を他社より高く売る力は、パナソニックの大いなる武器でした。

今回冷蔵庫購入の予算として用意したのは約20万円。量販店を巡って各家電メーカーの製品をリストアップしましたが、パナソニックの冷蔵庫は候補にも上がりません。20万円を多少超える程度なら許容範囲だったのですが、パナソニックは約25万円で完全に予算オーバーでした。