「疲れるとついつい『あの時もそうだった!』といったセリフが出てしまうと思います。でも、子供は目の前のことで頭がいっぱい。ネチネチ言っても『親が怖い顔をしている』という情報しか入ってきません。だったら、もうこちらもいたってシンプルにしようと。『他の人が嫌な気持ちになってしまうよ』『それはケガをしやすいことだからやめようね』など、わかりやすい言葉で簡潔にしました。すると、子供たちのいつ私が怒るかチラチラ観察する頻度が減ってきました。気をつけていたつもりでも、子供は私の顔色を見ていたんだと反省しました。また、以前よりも『いけないこと』の基準がはっきりしたことで子供たちもその点は理解し始めたようです」

上を目指したらキリがない。しかし、感情に任せずキッチリと叱ることに集中したというNさん。悪いことをしているのにニコニコしている「野放し」ママにならず、ポイントを押さえて叱ることは「怒らない育児」になるのではないかと語ってくれました。

まとめ

叱らなくていいほど子供も自分も完璧な人間であれば、何も苦労はしません。しかし、そんな家庭はほんの一握りです。真面目に頑張るお母さんたちだからこそ悩む「また怒ってしまった」という気持ち。一生懸命子育てしているからこそ、怒ってしまうこともたくさんあります。子供はまだ世の中のことを知らないため、間違ったことをするのは仕方のないことです。そんなとき、感情をグッとこらえ、怒ることから叱ることへのチェンジを目指してみるのも一つの方法かもしれません。

佐渡 六花