最近話題になっている「叱らない育児」が取り上げられるたび、一部でバッシングされる叱らないママたち。「上手に育てれば自尊感情が高い子に育つけれど、私の周りはワガママな子ばっかり」「叱られないで育った子供はロクな者じゃない」なんて言われがちです。しかし、実際にバッシングを受けているのは本当に叱らない育児をしているママなのでしょうか。
「叱る」と「怒る」を区別してみた
街でみかける「好き放題暴れる子供を何もいわず見ている親」は、世の中で言われている本物の叱らないママではありません。これはやりたい放題の子供をただ野放しにしている「叱らない育児勘違いママ」と呼ぶべき人たちなのではないでしょうか。
叱らないで子供を育てるというのはかなりの技術が必要です。今回お話を聞いたNさん。「叱らないで育てること、私には到底できません。私は子供を叱ります。でも『怒らない育児』は目指しています」。一体何が違うのでしょうか。
二人のお子さんを育てているNさんですが、彼女は子供の頃に父親からこんな話をされたそうです。「お父さんは『怒って』いるわけじゃないんだ。お前が間違ってしまったことを『叱って』いるんだよ。」
その時は違いがよくわからなかったというNさん。しかし、成長するにつれ「悪いことをしたタイミングではなく、自分が不快なときに怒鳴ったり大きな声をあげるのは叱っているのではなく、怒っているということなのでは」と考えるようになったそう。その点に注意しながら両親をみていたところ、母親のある傾向に気づいたといいます。