共働き世帯では、時間管理や家事分担などのやりくりが厳しくなりますが、老後の生活を考えると断然有利です。収入が2つあればもしもの時にも安心ですし、年金も2人分の厚生年金が入ってきます。
このように生活にも余裕が出そうな共働き世帯ですが、それでも「貯金が増えない」と悩んでいる人が少なくないといいます。収入は増えたはずなのに…共働き世帯の収入・支出について見てみましょう。
【参考】
(※1)『専業主婦世帯と共働き世帯1980年~2018年』独立行政法人 労働政策研究・研修機構
専業主婦世帯と共働き世帯の「収入差」は月10万円
まず、共働き世帯と専業主婦世帯の収入や支出の差についてデータを見てみましょう。総務省統計局が2018年に公表した『家計調査 家計収支編[二人以上の世帯]』(※2)によると、実収入は、共働き世帯のほうが1カ月あたり10万円以上多く、税金や社会保険料などを差し引いた後に残る「可処分所得」、黒字額、預貯金に回すお金も共働き世帯のほうが専業主婦世帯を上回っている状況です。
一方、「消費支出」については、どちらともさほど変わりません。共働き世帯のほうが圧倒的に貯蓄がしやすく、経済的に余裕がある環境だというのは間違いなさそうです。