今は以前ほどではなくなりましたが、それでも時折ココイチには行きます。しかしある時、楽しみの一つだったトッピングを全く頼まなくなった自分に気付きました。度重なる値上げの結果、定番のカレーしか頼むことができない店となってしまったのです。

当然ココイチも商売ですから、食材や人件費上昇の結果の値上げだということはわかります。ただ、外食チェーン店では数少ないトッピングの楽しみがあった店だということもあり、一抹の寂しさを感じざるを得ません。

客数減少の中で値上げ戦略の真価が問われる

上述のように、壱番屋の月次情報を見る限り2020年2月期下期の結果は芳しいとは言えません。この状況が続くようなら、来期は減益決算の可能性もあります。

ココイチの度重なる値上げは、トッピングに頼らずカレー単体で収益を上げる体制を目指した、と考えることができます。しかし古くからのファンとしては、価格面からトッピングを楽しむことができない現在のココイチは、店に行く動機が一つ減ってしまった状態です。

ココイチの値上げ戦略は今後も顧客に受け入れられるのでしょうか? 足元で続く客数の減少が改善されていくのか、今後の推移が注目されます。

石井 僚一