筆者の出会った専門家の皆さんは例外なく優しい方ばかりで、子どもの発達に深く関わっていらっしゃるだけあって「全てを包み込む」雰囲気が抜群!
そんな方々と定期的に会うことができるため、自然と自分自身の考え方にも柔軟性が生まれ、子どもへの接し方もここ数年で大きく変化しました。
また、息子が度々トラブルを起こすため、当然、小学校の校長先生や教育委員会の幹部の方たちとも顔を合わせる機会が増えますよね。
すると自然と会話をしやすい関係性が生まれ、人と人とのご縁が深まっていくのを実感することができます。
息子がいなければここまで色々な教育関係者の方々とお話しすることもなかったと思うし、何よりも自分自身が子育てについてそこまで深く考えていなかったかもしれません。
息子のおかげで学ばされていたのは実は「筆者自身」で、息子がつないでくれた人とのつながりに感謝の気持ちが持てるようになりました。
発達障害の子を持つ親は不幸とは限らない
発達障害を抱える子どもたち自身はもちろんですが、育てている親にだって何かと負荷がかかります。
ですが「発達障害の子を持つということは不幸だ。可哀想だ」ということは、一概には言い切れないのではないでしょうか。
人それぞれの感じ方がありますが、筆者は少なくとも「息子のおかげで得ることができた経験や人脈」に感謝しています。
決して「息子が発達障害でよかった」という意味ではなく、生きづらさを抱えて生まれてきた息子に対して、頑張って生まれてきてくれたんだね、と感謝の気持ちでいっぱいなのです。
こんな風に思えるようになったきっかけは、たくさんの専門家の方たちとの出会い。
ときには悲しみにくれながら、ときには絶望して泣きながら話をする筆者を、どんなときでも受け止めて支えてくださった医師や教育関係者の皆さま。
かつての筆者のように「お先真っ暗!」と感じてしまっている保護者さんは特に、1人で悩まずに、勇気を出して周りに頼ってみるのもいいかもしれません。
広瀬 あゆみ