子どもの成長にあわせて生活スタイルを変える妻

中学生と高校生のお子さんがいるAさんは、現在フリーランスとして在宅で仕事をしています。収入としては夫の3分の2というところでしょうか。もちろん扶養からははずれています。しかしここまでになるには、それなりの苦労もしてきました。

「子どもの成長によって、仕事ができない時間はまちまちなんです。小さいうちは、子どもが家にいれば目を離せなくなります。小学生になれば、四六時中そばにいる必要はなくなりますが、病気になれば病院に連れて行かないといけません。それに完全には手が離れません。中学生・高校生はほとんど手はかかりませんが、部活の送迎や応援で休日がつぶれるのもしばしば。塾や習い事に通わせれば帰りが夜遅くなりますし、心配ですから送迎をしたくなります。それらに合わせながら早朝、日中、夜間と仕事の時間を調整して、家事炊事もやって、10数年乗り切ってきました」と話すAさん。

「夫ですか?まあ、自分の部屋の掃除と夕食の温めぐらいはするようになりましたが、基本的に生活スタイルは変わっていないと思いますよ。朝6時に起きて朝食をとり7時に家を出る。仕事をしてまっすぐ帰る時もあれば、気が向いたら趣味のジムに寄る時もある。子どもが小さい時からそんな感じです」

子供が成長しても生活スタイルが全く変わらない夫と、臨機応変に生活スタイルを変えて乗り切る妻。こういうところにも、夫婦の「格差」はあるのかもしれません。

まとめ

病気やケガからの復帰とは違い妊娠出産後の職場復帰の場合、子どもの状況によっては、夫婦どちらかが思うように働くことができなくなります。でもそうなるのは母親であって当たり前…という風潮があるのも事実でしょう。社会的にも育児をメインに行うのは母親という考えはなくなっていません。こういった考えも、仕事における夫婦の間の格差を生む一要因なのかもしれませんね。

【参考】
「早わかり グラフでみる長期労働統計」独立行政法人 労働政策研究・研修機構

LIMO編集部