GMOペイメントゲートウェイ、通期は増収増益で着地 オンライン決済やGMO後払いが大きく伸長

2019年11月14日に行われた、GMOペイメントゲートウェイ株式会社2019年9月期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。IR資料

スピーカー:GMOペイメントゲートウェイ株式会社 代表取締役社長 相浦一成 氏

1.1 2019年9月期総括

相浦一成氏:GMOペイメントゲートウェイの相浦でございます。それでは、2019年度9月期の決算説明会を開始いたします。

まず、私から2019年9月期を総括します。ハイライト、ローライト、細かな良かった悪かったという話をするより、ちょうど昨年は当社にとって、施策の再確認と節目の年じゃなかったのかなと思います。

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振り返ってみますと、1.25の5が10乗は10ですね、20乗が100ですね……という話を、ずっとさせていただいています。

IPOをした2005年の営業利益が2億円でございます。5年かけて8億円増やしました。もう5年かけて20億円増やしました。もう5年かけて170億円増やしました。それで今、この説明をさせていただいているわけです。

今後5年で……正しく言うと6年で、250億円まで営業利益を持ってきますという話です。この辺までできるベンチャーって、いるわけです。

BtoBの会社で、今、僕らがちょうど100億円キャッチアップできて、250億円やりますという話をしています。言ったことがちゃんとできている、250億円も……という話をしているので、今の株価は成り立っていると思います。

では250億円をどうやってやるのか、という経営の要件が、従前の数十億円の営業利益の規模から今後目指すところにおいて、このままでいいんですか? ということを冷静に考えたときに、明らかに施策の転換が必要になるわけです。

つまり具体的に言うと、数十億円規模の契約をいくつも重ねないと、こういう数字には到達しないわけです。

今までは、EC加盟店をたくさん獲得して、そこの大手のお客さまときちんとお付き合いしてきました。その過程において、金融機関との業務提携を進めながら、今後に進んでいきます。

今後はやはり、業界をリードするような、インダストリーをリードするようなお客さまと、そこでのプラットフォームを作りながら、数十億円単位の契約を重ねていくための施策が、要件が、求められるだろうと。

それを達成するための具体的な業務要件として、こういう(スライドの)ことが挙げられます。分野に関しての経営要件としては、インダストリーに対しての決済プラットフォームを作っていくことであったり。

グローバルメジャーのプレイヤーに対しての取り組みを本格化していくことであったり。FinTech領域に対するイノベーション、金融機関を含めた付き合い方をちゃんと構築していく。こういうことが、要件として挙げられます。

この要件を達成するための、人材の採用だとか、システムの備え構えだとか、営業の体制だとか、そういうことを昨年は1年かけてやってきたのではないかというのが、1年間を振り返っての私の総括でございます。

2.1 業績サマリー(IFRS)

その結果、前期の数字はもうその前の年からだいたい見えていますが、お約束したとおり、売上収益は約321億円、前年同期比21.6パーセント、計画比100.9パーセント。

営業利益は約83億円、前年同期比が26.7パーセント。達成率100パーセント。当期利益が約52億6,000万円。前年同期比が23.8パーセント。達成率103.2パーセント。

EBITDAが約93億5,000万円。25.3パーセントになっております。

2.2 件数・金額グラフ

件数と金額のグラフです。事業が多岐にわたっているので、PLではなかなか読みづらくなっていると思います。蓋を開けてみると、金額も件数も非常に健全に伸びて見えます。

後ほど述べますが、デジタルコンテンツ系の非物販系が非常に伸びておりますので、取扱件数としては少額化、小口化していきます。そのため件数と金額の伸びを見た場合、件数が金額を上回っていくというのが健全な伸びです。

しかし従前、第3四半期と第4四半期のところで少し引っ込みがあったのですが、これも改善されて、非常に健全に伸びているというのが現状でございます。

2.3 業績の変動要因

売上収益、営業利益の変動要因です。売上収益も営業利益も順調に伸びているのですが、MACROKIOSK社の減損を、約9億円いたしました。

売上収益は10数パーセント伸びていますが、営業利益の計画が若干遅れております。今はトップラインを伸ばすために、赤字でもいいからマレーシア以外の国に攻めていきなさいという指示を出していますので、利益が落ちている、赤字になっている。そういうことで、減損を約9億円いたしました。

プラスの約7億円はペイメントサービスの引当率です。未回収が減って、引当率が下がったので、それの戻り益で約7億円を計上しています。

それが相殺するかたちになって、営業利益の辻褄が合っています。細かいことは後ほどお話しさせていただきます。

2.4 ビジネスモデル別売上収益(4Q累計)

ビジネスモデル別の売上収益です。この4つのビジネスモデルに対しては、バランスよく25パーセントを目標に成長させなさいというのが私のダイレクションです。

スプレッドは23.3パーセント、ストックも実質は22.5パーセントになっておりますが、これは今、伸び基調なので問題視していません。

「課題1」とありますが、フィーのところが16.8パーセントの成長になっておりますので、ここが我々の現状の課題だと考えています。この課題に関しては、どう解決するかというお話を、後ほどいたします。

2.5 セグメント別売上収益・営業利益(4Q累計)

セグメント別の営業利益ですが、決済代行事業の27.1パーセントの伸び、および営業利益ベースの金融事業が、非常に好調に推移しております。

ここの「課題2」が、MACROKIOSK社のマイナスです。これをどう解決していくかということが、2つ目の課題でございます。この課題をどう解決するかも、後ほどご説明いたします。

3.1 連結業績予想(IFRS)

連結の今期の予想ですが、売上収益が約366億円、営業利益が約103億円としております。「課題3」が、売上の成長率が14パーセントであるということです。

ちょうど今月末に、渋谷の東急プラザ跡地の「渋谷フクラス」に本社ビルを移転いたします。

そういう移転費用が、諸々数億円かかるのですが、そういうものもちゃんと吸収しながら、約束どおり営業利益は25パーセント成長させますという計画です。

「課題3」については、後ほどご説明いたします。

3.2 個社ごと売上推移及び予想

売上収益が14パーセント増と、当社としては若干物足りない成長ですので、その現状を明確化するために、個社別に説明します。

我々GMOペイメントゲートウェイは、予定どおり、本丸である決済代行事業も、金融関連事業も、非常に順調に推移してきております。

ペイメントサービスは、わかったうえでの「△」です。対面のフィナンシャルゲートも非常に好調です。

課題は、GMOイプシロンとMACROKIOSK社です。MACROKIOSK社は、この1つの塊が売上として約50億円あります。売上を保守的に、フラットに見ました。

GMOイプシロンも1桁台の成長の伸びで見ました。PSも今期は保守的に見なくちゃいけないような状況だったので、このような14パーセントという数字になりました。

ここで、GMOイプシロンが4番目の課題として挙がってきています。「課題2」は先ほど挙がったものです。

3.3 4つの課題と改善策

現状4つ課題を抱えておりますが、ひとつひとつ課題に対する対策を簡単にご説明いたします。

フィーの売上は今、ある大手の開発を2年かけてやっております。それが稼働し始めると、たぶん3年とか4年とかそのくらいの時間をかけながら、徐々に25パーセントの基調に回帰していきますので、これももう対策は打ちました。来期からは少しずつ解消の方向に向かっていくと思います。

「課題2」のMACROKIOSK社です。別途細かく説明いたしますが、マレーシア以外の加盟店開拓、加盟店数のyear-to-yearの伸びが、12パーセントしかないんです。僕らはやはり、20パーセントから25パーセントを伸ばしなさいと(言っています)。

分解チャートを作って検討してみると、プロダクト自身にはそんなに問題はないです。加盟店、顧客を開拓する力に、大きな問題があるのではないかということで、そこを強化する施策を打っております。

「課題3」の売上に関しては、次のスライドでご説明いたします。「課題4」のGMOイプシロンですが、具体的な新たな施策を取ります。簡単に言うと、ここは社長も代えました。それで、うちのエースを投入します。たぶん、やってくれると思います。

従前から申し上げているとおり、何をやるかよりも、誰にやらせるか、誰にやってもらうかということが非常に大きなファクターだと僕は思っています。

課題はいくつかあります。例えば、カート等の取り込みだとか、ロングテールの事業者の取り込みの分野だとか、いろいろありますが、そこも含めて、今期から大きな立て直しを図っています。

3.4 当期売上の状況

3番目の課題の売上です。あまりこういうことを言いたくない、全部エクスキューズになるのですが、一応説明させていただくと、昨年から施策を大型化しなさいという方針転換をしました。

今までの開発タームは、だいたい1年弱で終わっていた。だから、今期開発したことが、来期着実に数字として表れてきていました。

しかし、たまたま方針転換して、例えば住友さんとの取り組みだとか、インダストリーに特化したプラットフォームの開発だとか、これも2年以上の時間を要するわけです。

前期かけたリソースが今期にヒットしなくて、それが来期になる案件が多数出てきたということが1つ。

2つ目が、後払い、ツケ払いの回収率、未払率が非常に下がりました。つまり、お客さんに提供する価格も下げることができました。逆に、下がったことによって利益率が上がってきました。

お客さまにご提供する料率が下がるということは、売上が下がるということなのです。健全化して、売上が下がって、利益が上がっていくという現象が、ちょうど今期から発生するタイミングになりました。

3つ目は、レンディングビジネスは非常に波があるので、国内外、コントロールできなくなってきたというのがポイントでございます。

今後利益の成長は、極力25パーセントをコミットしながら進んでいきたいのですが、トップラインは、例えば今期は20パーセントやります、その代わり再来期は27、28パーセントやりますとか、若干コントロールできなくて、凸凹した状況が今後は続いていくのではないかと推測しております。

4.1 経営目標

今後の取り組みです。これは確認ですが、EC市場のEC化比率と、市場規模と、決済処理金額と、それに伴う我々の営業利益は、スライドのところを目指しています。

この(営業利益)250億円のうち50億円は、海外から叩きだそうと思っているので、今のところは国内からは約200億円を経営目標としております。

4.2 広義EC

その250億円を達成するために、広義のEC分野としてはどういう成長するか。小さい青い玉が前期のこの分野での営業利益で、70億円を出しました。2025年は、この分野で180億円以上の営業利益を出すでしょう、と。

year-to-year、1.2を6乗すると……70×1.2、70×1.2……これを6回やると180以上になります。だから、20パーセントの成長をしていけば、こういうかたちになります。

具体的にやる施策は、スライドにあるこういうことをやれば、この数字が達成できるでしょうという要件でございます。

紐解いて見た場合、物販、非物販がスライド右上のようになります。物販での市場の成長は、約10パーセントです。ECで具体的なモノが売れました、これの成長は10パーセントしかしていないです。当社は今、17.9パーセントです。

ここ(非物販)の領域をどう取っていくか。昔、僕らが事業を始めたときには、決済のほぼ100パーセントが、物販の決済でした。

それが9割になって、8割になって、6割になって、5割になって、4割になって……今たぶん4割を切っているところです。

それだけ、デジタルコンテンツというか、例えば請求書をデジタル化するとか、そういう決済が非常に広がってきているということです。

実際この施策のなかでも、物販の決済は3番、5番が若干絡むくらいです。あとはもう非物販なわけです。

いかにこの非物販の分野に対して、大きなスキームを作っていくかということが、今後の広義のECで勝ち組になっていくかのポイントになると思います。非物販を伸ばすべきだと考えています。

GMOイプシロンですが、社長を代えました。カート事業者との連携を再構築してきました。

新しいサービスを仕込んでいます。この新しいサービスは、新しい社長から言うなと言われているので、まだ発表できませんが、画期的なことを仕込んでいるようなので、GMOイプシロンのV字回復……劇的な回復を、僕らも期待しているところです。

4.3 FinTech

次にFinTech分野でございます。これも1.2の6乗をすれば、12億円が2025年に30億円以上になりますということです。

支払いのギャップが大きく、ここは非常に巨大市場です。個人の事業者、個人の人は後払いしたい。でも事業者は早くお金を回収したいわけです。このギャップはもうずっと広がりっぱなしで、市場規模がどんどん大きくなってきています。

個人の人は払いたくないので後払いサービスです。事業者は早く回収したいので、BtoBのファクタリングです。

こういうところに僕ら事業の目を持ってきているのですが、アメリカでもインドでも、ここのプレイヤーはものすごく大きく伸びています。

これはなぜ伸びているかと言うと、従前お話ししたことがあるかと思うのですが、昔、CPUもディスクも1ギガ1億円の時代でしたが、今たぶん100円切っていると思います。コンピューターのコスト性能比が飛躍的に向上したので、こういうことがマネタイズできるようになったわけです。

ここは、今後非常に伸びていく分野だと思います。僕らも注力して、そのギャップを埋めるようなサービスを生み出しながら、ビジネスしていきたいと思います。

4.4 キャッシュレス

キャッシュレスというか、金融機関との付き合い方です。比較的ものすごく保守的に、3億円を(2025年に)10億円と書いています。

これは僕が期待している1つのポイントですが、やっと三井住友さんに、銀行Payのなかに入っていただきました。

僕は金融機関を含めて、前職でずっと銀行担当の営業マンをしていたのでわかりますが、大手と付き合うべきだと(思っています)。大手と今後デジタルトランスフォーメーションを、金融機関から僕はイノベーションを起こしたい。そのトリガーが銀行Payだと、僕は思っています。

今後、僕がやりたいことは、例えばこの前、SMCCさんと記者会見をさせていただいきました。

例えばオムニチャネル化して、デジタルと対面と非対面を融合して、機能が滑った転んだとか。こういう話は二の次でいいと思っています。

大手の金融機関が、初めて僕らベンチャーと座組みしてくださったということが、一番大きなフォーカス、焦点です。

もうこれだけの低金利環境下において、日本に……世界どこもですが、何千億円も払って、次期システムを作り直しますという、そんなことを行う時代じゃないと思います。

例えば、某カード会社さんが2,000億円を使って、2,500億円使って、何年遅れましたとか。今後、何千億円使って統合します、みたいな。それはもう僕は、時代も変わるしテクノロジーも変わるし、そういうお金をかけたデジタルトランスフォーメーションの時代は、終焉したと思います。

だから、今後例えば、メガバンクさんが、金融機関さんが、通帳をなくすとか、クラウド化していくとか、間違いなくそういう時代になります。

福岡銀行さんも今後、勘定系システムを革新的なシステムで作っていかれるとか、そういう発表をされて、どんどん今後もメガも続いていくと思います。

そういう環境下において、僕らがどう立ち回るんですか? という話です。その準備を進めています。

今後、金融機関のデジタル化に対しての考え方、施策がものすごく変わっていきます。ここに対して僕らはどうしていくかという、僕らの意気込みを示した、これがチャートでございます。

4.5 IoT

IoTはフィナンシャルゲートの分野ですが、ここは非常に優等生です。year-to-year、35パーセントの6乗。それで、3億円を(2025年に)20億円にしています。

平均35パーセントくらいで伸びてくれるのではないかと思っています。その源泉は、無人決済市場である、自動販売機とか券売機とか精算機、コーヒーマシン。こういうところに、どんどん我々の製品が入ってくると思います。

それと、SMCCさんとの取り組みの「stera」です。この端末をFGグループとSMCCさんグループで、日本全国にばらまいていきたいと考えております。

4.6.1 グローバル:インド・インドネシア・米国を重点市場に設定

続きましてグローバルですが、2つ言及させていただきます。僕らがグローバルで捉えていることは、自社事業ともう1つはM&Aです。

スライドに書いているのは自社事業でございます。前期に自社事業が大きく伸びて、初めて黒字となりました。

先ほども申し上げたとおり、世界中でデジタルレンディングが伸びているので、積極的に推進しました。それで、スライドの小さい玉が、こういうふうになりました。小さい玉が、シリコンバレーでこうなりました、という絵です。

今後、2025年までに50億円以上の営業利益をこの分野で出したいと思っていますが、先ほどFinTechのところで少し申し上げたとおり、世界中でデジタルレンディングは非常に伸びています。インドもアメリカもです。

だいたい成長パターンが見えてきたので、ここで5年、6年かけて成長していくであろうところに投融資を積極的に行いながら、成長していきたいと考えています。

4.6.2 グローバル:MACROKIOSK社について

M&Aですが、MACROKIOSK社の事例についてご説明します。最初の目論見は、25パーセントの成長をしてくれるだろうと思っていましたが、今は14パーセント、15パーセントの成長に留まっています。営業利益としては若干赤字の状況です。

なぜそういう状況かと細かく分析し、分解した結果、先ほど申し上げたとおり、製品ではないなと(分かりました)。プロダクトはいい、要は売り方、営業力の問題だと、今のところ収斂しています。

では営業力を強化してここ1年どうなるかを、ベンチマークしたいと思っています。MACROKIOSK社については今、課題を営業力に1~2年特化させながら様子を見ていきたいと考えています。

今期は、みなさんの内心思われている、売上がちょっと低いんじゃないの? というご懸念は、僕も重々わかっています。

わかっていますが、一旦出した数字を、僕はデコミットしたくないので、売上も利益もこういうかたちで今期は出しました。

来期は間違いなく、トップラインも営業利益も25パーセントの基調に……営業利益はともかくですが、売上も25パーセントに近い基調に必ず戻ってきます。

今期だけ、端境期であるということをご理解いただいて、見守っていただければと思います。それでは、ご清聴ありがとうございました。

記事提供:ログミーファイナンス

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