利用可能性ヒューリスティックを刺激されると、自分や家族にとって不要な保険や、不必要に高額な保険に入ってしまいがちです。しかし家計のためにも、適切な保険を選ぶのと同じくらい「不要な保険には入らない」という選択も大切ではないでしょうか。
保険の営業員は、住宅ローンや最近起きた震災、またはあなたの子供の話などを持ち出して保険を勧めてくるかもしれません。すると、あなたは「確かに“もしも”のことがあっては大変だ」と思って勧められるままに保険に加入してしまうかもしれませんね。
しかし、前述のように「家が火事になる確率」は約0.02%。建物の状況や築年数などによっては、高額な火災保険に加入するのは合理的ではないでしょう。
たとえば、節約したいと思っている人がパチンコに行かないのは、パチンコで当たる確率が低いと知っているからですね。
このように保険を選ぶ際にも、自分の人生においてその不慮の事態が起こる可能性はどれくらいか、そしてその事態が起きた際に自分が必要な補償はどの程度なのかを冷静に考えてみましょう。
とはいえ、「不慮の事態はどうせ起こる確率が低いから…」と何も保険をかけなくてもいいのかといえばそうではありません。