(4) 50代の貯蓄額

では、定年を目の前にした世代はどのくらい貯めているものなのでしょうか。
2019年5月に総務省が公表した『家計調査報告[貯蓄・負債編]平成30年(2018年)平均結果の概要』によると、2人以上の世帯(世帯主が50歳代)の貯蓄額・負債額は

【貯蓄額】
2018年の平均1,778万円
過去10年間(2009年以降)の平均は1,688.1万円
【負債額】
2018年の平均683万円
過去10年間(2009年以降)の平均は541.3万円

老後には何が起きるか分からない怖さがあり、不安も大きくなります。この現状を見る限り、老後に向けた対策が重要だと考えさせられます。

【参考】
『家計調査報告[貯蓄・負債編]平成30年(2018年)平均結果の概要』総務省統計局

貯金ができる環境をつくるには

老後資金2000万円の話題は良くも悪くも、世の中の意識を老後資金へ向けるきっかけとなりました。退職金や年金だけでは頼りないというのが日本の実情なのです

貯蓄の不足が心配、老後の収入見込みが乏しい…という場合は、投資も選択肢に入れていく方が賢明でしょう。投資信託であれば、比較的少額から始められます。証券会社によっては100円単位からの取扱が可能です。つまり、毎月節約した分で積立投資が可能なのです。

投資により得た利益部分が非課税になる制度「NISA」「つみたてNISA」もあります。

まずは投資用資金を確保することろから取り掛かってみましょう。ちょっとした外食費や携帯代を節約することで資金を絞り出せます。クレジットカードの利用も減らしてみると、家計をリフレッシュすることができるはずです。

【ご参考】貯蓄とは

総務省の「家計調査報告」[貯蓄・負債編]によると、貯蓄とは、ゆうちょ銀行、郵便貯金・簡易生命保険管理機構(旧郵政公社)、銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金、生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式、債券、投資信託、金銭信託などの有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価、債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と、社内預金、勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいいます。

LIMO編集部