また、就業理由については、男性の1位が「生活の糧を得るため」となっており、定年退職後も生活のために働き続けている人が多いことがわかります。つまり、することがなくて暇だからとか、必ずしも健康のためとも言い切れないというのが現状です。

(その2)投資を行う

老後資金を貯めるためには、自分で働く以外にお金に働いてもらう、つまり「投資」する必要もあります。

しかし、日本では金融資産の伸びが小さいというのが実際です。先の金融庁の資料によれば、過去20年を見てみると、家計の金融資産は米国では2.7倍、英国では2.3倍に金融資産が伸びていますが、日本はわずか1.4倍です。「投資をしているか否か」が、大きな差となっているのです。

ただ、米国でもIRAや401Kなどの税制優遇のある年金制度が始まったことから、投資信託による資産形成の動きが広がりました。日本でも老後資金や資産形成のための制度として「iDeCo」や「つみたてNISA」があります。

いずれも値上がり益が非課税になるなどのメリットがあります。iDeCoは拠出可能年齢が60歳未満と制限があるので現役世代向けの制度ですが、つみたてNISAに年齢の上限はありません。