しかし今日、これら大晦日の代名詞的存在だった各番組の視聴率は大きく落ち込んでいます。既に13年前から12月30日の放送へ変更している「日本レコード大賞」は、ピーク時の50.8%(1977年)が16.7%(2018年、後半)へ低下。

「NHK紅白歌合戦」も、都はるみ(敬称略)引退時の78.1%(1984年)から41.5%(2018年、第2部)へ大きく落ちています。ちなみに、紅白の過去最高視聴率は、前回の東京五輪開催前年である1963年に記録した81.4%でした。

もちろん、視聴率だけで全てを判断するわけではありませんが、大晦日の定例パターンが崩れているのは間違いありません。また、最近では年末恒例だったNHK「ニュースハイライト」や「スポーツハイライト」のような、1年間を振り返る総集編も2015年を最後に放送がなくなりました。

年末年始の海外旅行は“ぜいたく”の象徴だったが…

さらに、年末年始を海外で過ごす人の増加も行動様式の変化と言えます。一昔前までは、海外でお正月を迎えることは相当なぜいたくであり、お正月をハワイなどで過ごす芸能人並みのステータスと考えられていたと思われます。

しかし、現在は年末年始のプレミアム(価格高騰)はあるものの、ホテルや航空券の予約さえ取れれば、海外で年末年始を過ごすことが一般化しつつある時代になりました。

ちなみに、JTBによる最新調査では、この年末年始(2019年~2020年)に見込まれる海外旅行者数(日本からの出国者数)は約76万2千人で過去最高になる見通しです。