今年の景気は薄曇りだが、米・中からやってくる突然の嵐に要注意

今年の景気は、良くも悪くもない状態が続くだろうが、米国や中国が急減速して日本の景気が急激に悪化するリスクには要注意だ、と久留米大学商学部の塚崎公義教授は考えています。

今の景気は薄曇り

昨年の景気は、一昨年と比べると若干の悪化を見せました。米中貿易戦争(冷戦)の影響というよりは、影響を読み切れない国内外の企業が「とりあえず設備投資を延期して様子を見たこと」等が影響したようです。

もっとも、景気の水準としては、失業率を見ても企業の利益を見ても、「絶好調ではないが、不振でもない、そこそこの水準」といったところだったでしょう。「快晴ではないが、曇りとも言えない、薄曇り」といった感じでしょうか。

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10月の経済指標は悪化しましたが、これは消費税導入に伴う駆け込み需要の反動でしょう。台風の影響も大きかったようです。店を閉めた小売店も多く、外出を控えた消費者も多かったですし、被災地では消費どころではなかったでしょう。

「被災地のことを考えると自分だけ楽しむわけに行かない」といった自粛ムードも影響したようです。筆者は「自粛しても被災者は喜ばないだろうから、被災地の名産品の酒と肴で大いに盛り上がろう」と頑張りましたが、筆者一人では消費の落ち込みを支えきれませんでした(笑)。

このように、「10月は特殊要因で落ち込んでいるだけ」のように思われますし、消費増税額の小ささやポイント還元等々を考えると景気が悪化する要因も乏しいので、11月と12月の数字は改善していると期待しましょう。景気は今でも「薄曇り」だと考えて良さそうです。

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塚崎 公義

1981年 東京大学法学部卒業、日本興業銀行(現みずほ銀行)入行
おもに経済調査関連業務に従事した後、2005年に退職し、久留米大学へ。
現在は久留米大学商学部教授であるが、当サイトへの寄稿は勤務先と関係なく個人として行なっているため、現職は経済評論家と表記したものである。
(近著)
なんだ、そうなのか! 経済入門
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(雑誌寄稿等)
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