終活の代名詞とも言えるエンディングノートは、書店などでもたくさん売られています。しかし、保険や財産に関することや口座番号などの個人情報も記載したノートは保管場所に気をつけなければなりません。また、自分自身の考えや希望する葬儀などはその都度変化する可能性もあり、見直しや書き直しは面倒に感じがち。
さらに本人の死後、家族や友人などにノートに書いてある意思を実現してもらう必要があります。そうした観点から、エンディングノートはただの記録になってしまうことや管理の難しさなどがデメリットとして挙げられています。
加えて、ログインパスワードを秘密にしたまま亡くなってしまうことで、SNSやデジタルデータの確認や削除が永遠に不可能になってしまうというデジタル遺品に関する扱いも社会問題化しています。
取材をしてみて、「おひとりさま信託」は、そうした終活やエンディングノートにおける小さな難点をひとつひとつすくいあげている印象を受けました。