結局、電卓での確認がないと、書類を通してもらえないと悟った主人公。「はい、電卓で確認します。」と返事をし、自席に戻って、電卓を叩きはじめます。

すると、その一部始終を見ていた新人女子が、主人公が電卓を叩いている姿をスマートフォンのムービー機能で撮影し始めました。ひたすら、書類の数値を電卓に打ち込んでいく主人公。書類上の合計と電卓の数値があったところで、新人女子は撮影をやめ、係長に言いました。

「係長。念には念を入れて、先輩が電卓を打ち間違えていないか確認していただけますか?見えやすいように、スロー再生しますので!」

これには係長もびっくり。「そこまでやらんでいい!」ということで、この一件は終了となりました。

必要以上の報告と確認、そして過剰なチェック。どこの職場にも多かれ少なかれ存在する、「作業フローの無駄」。よりよい品質のものを市場に送り届けるためにも、「機械任せにしない」「念には念を入れて、人の目を通しての確認やチェックも行う」といった姿勢は、確かに大切なことでしょう。しかし、今回のように、「人間の手作業では間違えやすい」ということで開発され、その品質も広く認められているツールで導き出した結果を、一から手作業で確認することを要求するのは、いかがなものか…。

さて、新人女子の「確認する過程も正しいかチェックしてください」作戦の是非はさておき、無駄な「確認」に、仕事の効率化を阻まれている読者の中には、思わずニヤリとしてしまった方もいるのではないでしょうか。妄想シャイン、次回もどうぞお楽しみに。

【マンガ記事】妄想シャイン

入社3年目でようやくこなれてきたサラリーマンの主人公は、ストレスが溜まるとひたすら妄想しながら乗り切る、妄想社員。オフィスでよくある、ちょっとしたイライラやモヤモヤを、今日も妄想しながら乗り切ります。

つづきを読む

前回のお話

妄想シャインをもっと読みたい方はこちらも

寺須こってぃ