巨額の借金がある日本の財政が破綻しない理由と回避策

もっとも筆者としては、生きている人に財産課税するよりは、相続税を大増税する方が、痛税感が薄くて済みますし、相続できる人とできない人の不公平が解消できるので、良いと思っています。これについては拙稿『消費税でなく相続税を増税すべき理由。”おひとりさま”の遺産には高率の課税を』をご参照いただければ幸いです。

今ひとつは、全く発想を変えて、固定資産税を増税することで東京一極集中を緩和して、過密過疎の問題を緩和すると共に災害対策にも役立てる、という選択肢ですね。これについては拙稿『消費税より固定資産税の増税を。東京一極集中緩和で災害対策にもなる』をご参照いただければ幸いです。

数千年経てば全ての問題が自然に解決する

それでも政府の借金が消えなかったとしたら、数千年待ちましょう。数千年後には、少子化で人口が減少し、日本人が最後の一人になります。その子は家計金融資産1800兆円を相続し、死んだ時にそれが国庫に入ります。何の問題もなく、全ての問題が解決するわけです。

もちろん、実際に最後の一人になるとは限りませんが、少なくとも理屈上はそれで全てが解決します。ということは、「日本政府の借金は巨額だから、いつか破産するに違いない」という主張は通らない、ということを意味しています。

つまり、「財政は破綻する」と主張する人が、「どういうことが起きたら財政が破綻するのか」を考えなければならない、ということです。

参考記事

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塚崎 公義

1981年 東京大学法学部卒業、日本興業銀行(現みずほ銀行)入行
おもに経済調査関連業務に従事した後、2005年に退職し、久留米大学へ。
現在は久留米大学商学部教授であるが、当サイトへの寄稿は勤務先と関係なく個人として行なっているため、現職は経済評論家と表記したものである。
(近著)
なんだ、そうなのか! 経済入門
老後破産しないためのお金の教科書
経済暴論: 誰も言わなかった「社会とマネー」の奇怪な正体
一番わかりやすい日本経済入門
日本経済が黄金期に入ったこれだけの理由
(雑誌寄稿等)
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