みんながお金持ちになったら幸せにはならない(相対所得仮説)

また、自分の収入だけで幸せは決まらないということも研究から明らかになっています。

たとえば、仮にあなたの年収が去年より20万円上がったとします。同僚の中であなただけが20万円アップした場合と、同僚たちも同じように20万円アップした場合とでは、あなたの手元に入る金額は同じなのに幸福度は変わってくるのです。

つまり、人は自分の所得水準を他人と比較した時にも幸福度に影響を与えてしまうのです。

“年収を上げること“以外に幸せになるための方法

ここまで、年収を上げるだけでは幸せになれない理由を見てきました。

それでは、年収を上げること以外に幸福度を高めるにはどうしたら良いのでしょうか。

年収の目標を設定しない

上述した順応仮説から、多くの人が現状の所得水準に慣れてしまい、より高い所得を目指してしまうことが分かります。しかし、現状の所得と目標の所得の差が大きければ大きいほど幸福度が下がってしまいます。

そこで今、家計が特別に苦しくないのであれば、次の年収目標をあえて設定せずに、生活の質自体の向上に目を向けてみるのも良いのではないでしょうか。

お金の金額だけに囚われずに、家族や友人と一緒にリラックスした時間を過ごしたり、趣味に打ち込んでみたりして、幸せを感じるための時間にも関心を向けてみましょう。