株式市場の振り返り-上昇。東証マザーズ総合指数は、再び年初来高値に迫る

2016年5月11日(水)の新興株式市場は上昇して終わりました。日経ジャスダック平均は前日比+0.4%上昇して、小幅ながら4日続伸となりました。また、東証マザーズ総合指数は+2.4%上昇する反発となっています。新興市場は引き続き好調と見てよさそうです。

東証マザーズ総合指数は、4月21日に付けた約9年ぶりとなる高値に再び近付いています。11日の相場は、その高値にザラバであと3ポイントに迫る場面がありました。なお、終値は1,225ポイントとなり、その21日の終値(1,226ポイント)とほぼ同水準となっています。目立った新たな材料がある訳ではありませんが、注目企業の決算発表も起爆剤になっているようです。

ただ、東証マザーズの商いはやや低調でした。出来高は前日実績を上回ったものの、依然1億株を下回っており、9,308万株に止まっています。一方、売買代金は、時価総額の大きい銘柄が買われた影響等により、2,000億円回復が目前となる1,949億円となりました。なお、騰落数は値上がり128銘柄、値下がり88銘柄、変わらず9銘柄となっています。

久しぶりにミクシィが物色対象に。前日下落した銘柄に買い戻し

11日の東証マザーズ市場は、指数が高く推移した割には、個別銘柄で上昇したものが意外に少なかったようです。ストップ高となる銘柄も、エナリス(6079)など少数に止まっています。その中で、久しぶりにミクシィ(2121)が+11%の大幅高となり、指数全体を牽引しました。他にも、そーせいグループ(4565)が+1%、CYBERDYNE(7779)が+3%、アキュセラ(4589)が+3%、ブランジスタ(6176)が+12%など、時価総額の大きい銘柄が堅調に推移したことが特徴です。

下落した銘柄の中では、データホライゾン(3628)▲9%、MRT(6034)▲9%等が目立っています。その他の注目株では、Gunosy(6047)は▲1%、はてな(3930)も▲1%となり、いずれも連日の小幅安となっています。

また、前日に下げがきつかったHamee(3134)が+6%、アクセルマーク(3624)が+11%、グリーンペプタイド(4594)が+2%、アイティメディア(2148)が+9%と、いずれも反発となりました。

新興市場への注目度は引き続き高まる展開、年初来高値の大幅更新も

11日は、大引け後にトヨタ自動車(7203)の大幅減益見通しが発表されたため、12日(木)は大型株への慎重なスタンスが一層強まる可能性があります。円高影響の想定以上の厳しさが認識されると、大型株への見送りムードが一時的に加速すると考えられます。その分、新興株式市場には追い風となると見られ、東証マザーズ指数は高値更新の期待が高まるでしょう。

政府による景気対策で恩恵がある業種、あるいは、成長戦略に組み込まれそうな業種が物色される展開が見込まれます。11日は小動きに終わったものの、引き続き医療バイオ関連の安くなった銘柄に注目したいと思います。また、新興市場も決算発表で大きく株価が動くケースが見られます。今週後半は決算発表が相次ぎますので、業績面での注目も忘れずにチェックしたいところです。

【2016年5月11日 投信1編集部】

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LIMO編集部