今、お墓を買いたくても倍率が高くて購入できない、身内が少なく墓を維持できないなど、お墓の問題に直面している人が増えています。でも、「その時」はいつやってくるかわかりませんよね。

話に出すと「縁起でもない」と言われるかもしれませんが、お墓のことは、年老いていく中で誰もが気にしている事柄でもあるのです。

継承者の有無で変わる「お墓の形」

全国石製品協同組合(以下、全石協)が行ったお墓の希望に関する「お墓に関するアンケート調査」によると、過半数の人が一般的な平面墓地を望んでいるものの、お墓の継承者が「いる」「いない」の違いにより、平面墓地の希望に大きな差が出ています。

《希望するお墓の形態》
平面墓地(一般的な墓地):59.8%
永代供養墓(寺院などが管理):22.9%
散骨:7.1%
お墓はいらない:5.3%
その他:4.9%

《このうち「お墓の継承者がいる」と答えた人》
平面墓地:81.1%
永代供養墓:13.5%
お墓はいらない:2.7%
散骨:2.7%

《このうち「お墓の継承者がいない」と答えた人》
平面墓地:44.5%
永代供養墓:29.7%
散骨:10.3%
その他:8.4%
お墓はいらない:7.1%

継承者が「いない」場合、平面墓地の希望割合は「いる」の半分程度となり、「散骨」については1割超となっています。本当は平面墓地を希望しながらも、継承者の問題があるために希望を変えざるを得ない…そういう実状がうかがえるのではないでしょうか。

平面墓地の価格と「生前購入」による相続税対策

一般的な墓石を建てるお墓の場合、「墓石の費用+工事費+墓石を建てる場所の永代使用権+管理料」で平均金額は約200万円にもなります。最近では低価格化が進んでいるとはいえ、まだまだ高額ですよね。地域によっては墓地不足や墓石の価格に差があるため、さらに高額になる可能性もあるのです。