(3)「墓じまい」「改葬」「樹木葬」そして「散骨」
継承者が少なくなると「墓じまい」をせざるを得なくなります。墓じまいとは、今のお墓を撤去して、遺骨を他の墓地に移したり、永代供養墓に改装することです。公的な手続きに加えて費用も50万円~300万円ほどかかるので、金銭的にも大きな負担となります。
一方、墓石を建てず、樹木や花を墓標にする「樹木葬」も近年人気が出てきています。10万円台からというプランもあるようですね。ただし気を付けておきたいのは、墓石以外の方法を本人が希望していても、遺された側は「やはり一般的なお墓の方がよかったのでは」と後悔してしまう割合が高いという点です。お墓は家族みんなにとって重要な意味を持つので、時間をかけて慎重に検討していく必要があるようです。
遺族の負担を減らす「遺言書」自筆も制度改正で利用しやすく
本人の遺志を伝える方法としては、「遺言書」が一番確実だといえます。土地家屋のこと、墓のこと、財産のこと…。残された人たちが協議して決めていくには時間も労力もかかりますよね。遺言書と聞くとお金持ち一族のイメージがありますが、本人の遺志を伝える方法として一般の方も当然利用できます。