全石協で事務局長を務める筒井哲郎氏によると、関東エリアで平面墓地の区画(1.2㎡)を購入する場合、東京23区内では260万円~520万円、神奈川県なら120万円~360万円かかるそうです。墓地にも希望の時期に空きがあるとは限りませんので、一族の墓がある故郷に故人を追加するケースが多くなるでしょう。しかしそうなると継承者の問題が出てくる…。お墓にはそういう悩ましさがあるのです。(参考記事:『「お墓、これからどうしよう」―継承者問題や経済事情から変わりゆくお墓事情』)

(1)墓の生前購入と相続税対策

お墓の購入に加え、葬式費用も含めると遺族は短期間にまとまった金額が必要となります。しかし、生前に本人が墓地を探して生前購入しておけば、残された家族は非常に助かるはずですよね。生前購入しておくと遺産総額も少なくなるため、相続税対策になることもあります。場所の都合もあるでしょうから、「お墓をどうするか」事前に身内と相談しておくことは、やはり大切なことだといえます。

(2)「永代供養墓」や「室内型墓地」が密かな人気

高額な墓に代わって普及しているのが永代供養墓です。お寺や霊園の墓石を利用するタイプで、小型墓所や屋内型墓地、納骨堂などのタイプがあります。室内墓の場合は50万円~200万円が相場といわれ、生前の契約も可能なところがあります。墓守もしてもらえることもあり、安心感から人気が高まっているようです。