日本の”割安感”が外国人旅行者を引き寄せる!? 銀座の賃料は香港の半分以下に

インバウンドの経済的効果は…?

でも問題が一つあります。これだけインバウンドが増えると日本の経済成長に大きく貢献してほしいところですが、今までは大きな効果があったという声は聞かれません。

端的に言うと、みなさんの給料やボーナスがドンと上がって懐具合が暖かくなっているかどうかですが、インバウンド観光客が増えたからといって給料が増えたということはないですね。

筆者はその点悲観的です。経済成長率が年間1%程度の低成長の日本では、物価ましてや賃料を大幅に上げることは叶いません。良くて現状維持。もちろんインバウンド観光サービス業では多少宿泊料などは上げることはできるでしょうが、日本人のお客さんもいるので極端なことはできません。

全産業を見渡しても、国内では低成長・低インフレ・低金利がしばらく続くでしょうから、日本の相対的な割安感は続くと思います。

かつての円高時に訪日を敬遠していた外国人は、低成長が続き為替が安定している現状を見るや、こぞって訪日しています。バリューのある日本で実利を得ようとする彼らの嗅覚は、まことに素晴らしいと言わざるを得ません。今後、日本企業がその標的にならないことを祈るばかりです。

太田 創(一般社団法人日本つみたて投資協会 代表理事)

参考記事

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太田 創
  • 太田 創
  • 一般社団法人日本つみたて投資協会
  • 代表理事

関西学院大学卒。1985年、三菱銀行入行。1988年より約10年間、ロンドンおよびサンパウロで資金為替・デリバティブ等の運用、投資信託の管理業務に携わる。
その後、2000年からシティグループ(米)、UBS(スイス)、フィデリティ(米)、GCIにおいて投資信託のマーケティング・商品企画を統括。現在は一般社団法人日本つみたて投資協会・代表理事。
主要な著書には、『ETF投資入門 』(日経BP 2008年)、『お金持ち入門』(実業之日本社 2015年 共著)、『毎月3万円で3000万円の「プライベート年金」をつくる 米国つみたて投資』(かんき出版 2019年)などがある。