2026年2月3日の東京株式市場の終値は、前日比+2065.48円の5万4720.66円と史上最高値を更新しました。

日経平均株価の推移(直近1年)1/6

日経平均株価の推移(直近1年)

出所:Trading View

”史上最高値”を頻繁に見聞きする今日この頃。日本株への投資に興味はあるものの、「どの企業に投資すべきかわからない」「買った途端に下がりそう……」と一歩を踏み出せずにいる方は少なくないでしょう。

日本株への投資方法は、個別の銘柄選びだけではありません。長期的な分散投資のひとつとして検討したいのが、「投資信託」という選択肢です。

日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)に連動した値動きを目指す「インデックスファンド」なら、1銘柄で多くの日本企業に丸ごと投資できるため、リスクを効率的に分散させることが可能です。本記事では、日本株インデックスファンドの仕組みや特徴について、具体的に解説していきます。

1. インデックスファンドとは?

インデックスファンドとは、特定の市場指数(インデックス)と同じような値動きを目指す投資信託の一種です。

投資信託が運用目標とする指数のことを「ベンチマーク」と呼びます。

代表的なベンチマークの例投資対象とする市場によって、採用される指数は異なります。

主な例は以下の通りです(株の場合)。

【投資対象:代表的なベンチマーク】

  • 日本株式:TOPIX(東証株価指数)、日経平均株価
  • 米国株式:S&P500、NYダウ
  • 全世界株式:MSCI ACWI(オール・カントリー)など

例えば「日経平均株価」をベンチマークとするファンドであれば、日本を代表する225社の株式をパッケージとして保有することで、指数と連動する成果を目指します。

2. インデックスファンドの3つの特徴

インデックスファンドが多くの投資家に選ばれている背景には、主に3つの特徴があります。

  • 低コストな傾向: 運用にかかる手数料(信託報酬)が、指数を上回る成果を目指す「アクティブファンド」に比べて安価に設定されていることが多く、長期の資産形成において検討しやすい選択肢といえます。
  • 値動きの透明性: ニュースや新聞で日々報じられる株価指数に連動するため、「なぜ上がったのか(下がったのか)」という背景を把握しやすいのが特徴です。
  • 手軽な分散投資: 一つのファンドを購入するだけで、数百から数千の企業へ投資するのと同様の効果が期待でき、リスクの分散につながります。

次の章では、インデックスファンドを通じて具体的にどのような企業に投資できるのかを見ていきましょう。

3. 日本株「インデックスファンド」でどんな企業に投資できる?

日本株を対象とするインデックスファンドは、主に「日経平均株価」に連動するものと、「TOPIX」に連動するものの2種類に大別されます。まず、両者の違いを理解しておきましょう。

  • 日経平均株価:日本経済新聞社が選定する、日本を代表する225社の株価を基に算出した平均値です。株価の高い銘柄(値がさ株)の影響を受けやすいという特徴があります。
  • TOPIX(東証株価指数):東京証券取引所に上場する約2000以上の銘柄の時価総額を基に算出される指数です。より広範な企業を対象とするため、日本経済全体の動向を反映しやすいとされています。

ここでは、それぞれの指数に連動する代表的なファンドを取り上げ、「組入上位10銘柄の顔ぶれ」や、「ベンチマーク(インデックス)との連動性」を確認します。

※2025年12月30日時点の月次レポートを参考にしています。

3.1 日経平均連動型ファンドの例:楽天・プラス・日経225インデックス・ファンド

組入上位10銘柄

  • 1位:アドバンテスト(電気機器)10.1%
  • 2位:ファーストリテイリング(小売業)8.8%
  • 3位:ソフトバンクグループ(情報・通信業)6.8%
  • 4位:東京エレクトロン(電気機器)6.6%
  • 5位:TDK(電気機器)2.1%
  • 6位:KDDI(情報・通信業)2.1%
  • 7位:ファナック(電気機器)2.0%
  • 8位:リクルートホールディングス(サービス業)1.7%
  • 9位:中外製薬(医薬品)1.6%
  • 10位:信越化学工業(化学)1.6%

指数と連動している?

(左側:ファンド / 右側:ベンチマーク) 

  • 1ヵ月:+0.3% / +0.3%
  • 3ヵ月:+12.1% / +12.2%
  • 6ヵ月:+25.3% / +25.4%
  • 1年:+28.4% / +28.7%
  • 設定来:+56.7% / +57.7%

3.2 TOPIX連動型ファンドの例:eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)

組入上位10銘柄

  • 1位:トヨタ自動車 (輸送用機器)3.7% 
  • 2位:三菱UFJフィナンシャル・グループ (銀行業)3.2% 
  • 3位:ソニーグループ (電気機器)2.9% 
  • 4位:日立製作所 (電気機器)2.6% 
  • 5位:三井住友フィナンシャルグループ (銀行業)2.2% 
  • 6位:ソフトバンクグループ (情報・通信業)1.7% 
  • 7位:みずほフィナンシャルグループ (銀行業)1.6% 
  • 8位:三菱商事 (卸売業)1.6% 
  • 9位:三菱重工業 (機械)1.5% 
  • 10位:東京エレクトロン (電気機器)1.5%

指数と連動している?

(左側:ファンド / 右側:ベンチマーク)

  • 過去1ヵ月:1.0% / 1.0% 
  • 過去3ヵ月:8.8% / 8.8% 
  • 過去6ヵ月:20.7% / 20.8% 
  • 過去1年:25.3% / 25.5% 
  • 過去3年:93.1% / 93.8% 
  • 設定来:168.5% / 171.9%

4. まとめ

日経平均株価が5万4000円を超え、5万円台という大台が「日常」となりつつある今、今後の相場を正確に見通すことはプロの投資家でも困難です。「今が天井かもしれない」という心理的ハードルが、投資の第一歩を阻んでいるケースも多いでしょう。

しかし、日本経済の底堅い成長を中長期的な視点で取り込みたいのであれば、無理に個別銘柄を当てる必要はありません。市場全体を丸ごと買う「インデックスファンド」という選択肢が、個人の資産形成において非常に有効な武器となります。

特に新NISAを活用すれば、運用で得た利益はすべて非課税となり、手元に残る資産を最大化できます。また、一括投資に不安がある場合は、「積立投資」による時間分散が効果的です。

積立投資であれば、価格が高い時には少なく、安い時には多く買い付ける「ドル・コスト平均法」が自動的に機能します。これにより、感情に左右されやすい「買い時」の判断を排除し、結果的に平均取得単価を安定させることが可能です。

日本株投資には個別株、投資信託、ETFなど多様な窓口がありますが、相場の一喜一憂から距離を置き、「長期・積立・分散」の基本に立ち返ることが、着実な資産形成への近道といえるでしょう。

※投資には元本割れのリスクが伴います。最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。

参考資料

株式会社モニクルリサーチ LIMO編集部証券出身者チーム