食費や日用品の購入にお金を使うのは当たり前に受け入れられますが、タクシーに乗ったり、お掃除代行を使うなど生活をより良くするためにお金を使うことは、ぜいたくと受け取られる場合も…。
しかし、証券アナリストで資産づくりのアドバイスもする垣屋美智子さんは「考え方を変えれば、タクシーもお掃除代行も、ぜいたくではなく効率的なお金の使い方」と言います。
※本稿は、有料メルマガ『垣屋美智子のキイトク』(まぐまぐ!)の一部を再編集したものです。ご興味を持たれた方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。
掃除代行を使うのは批判されるべきこと?
Q:最近、はあちゅうが掃除代行をつかってネットで批判があったりましたが、どう思いますか?
A:私も拙著『使えば増える!お金の法則―ワクワクしながら資産づくり』(時事通信社)の中で、「プロの専業主婦(主夫)になる気がないなら、働いたほうがよい」と言っていて、積極的な家事代行利用を肯定しているので、掃除代行の利用は良いと思います。
プロに任せるという効率性
実際、自分でいやいや家事をするのであれば、週1回や月2回で家の掃除などのサービスを頼むのは効率的だと思います。なぜなら、家事代行サービスを仕事とする人はプロなので、クオリティーの高い家事をしてくれるからです。
さらに、家事代行でできた浮いた時間に、外で仕事をしてお金を稼ぐなどすれば、精神的にだけでなく、経済的にも効率的なのではないでしょうか。
家事代行に批判が出る日本独特の背景
一方で、家事代行を使っているという人に批判が出る背景として、日本と欧米の感覚の違いがあり、日本人はプロを雇うのを善としない傾向があると思います。
それは、起業家や経営者と仕事をしていても感じることがあります。
具体的に言うと、日本の経営層の方たちは、営業も財務も法務も「自分で全ての分野ができる社長はすごい」という認識が強いのに対し、欧米では「全ての分野のプロを揃えられる社長はすごい」という認識が強いことです。
こういう考えが社会にも根付いているのですから、日本では日常の中でも同様に、主婦であれば家の事は何でもこなすのが当たり前と考えている人が多いのでしょう。日本国内で一定の批判があるのは当然かなと思います。
ただ、企業もグローバル化が進む中、世界に通用する経営を目指す方向に変わってきており、今後、欧米同様にプロを揃えられる経営者が増えるはずです。同様に、家事のアウトソースも受け入れられるようになっていくことでしょう。