Q:20代の会社社長です。公共交通機関での通勤ならば30分のところがタクシーだと15分です。通勤にはタクシー代金が2,000円ほどかかりますが、タクシーに乗るのをどう思いますか?

A:結論から言うと、タクシー通勤が有りか無しかは、考え方次第です。タクシー利用で浮く15分とタクシー内で過ごす15分をどう考えるか。

タクシー代金を支払うのはデメリットだけなのか?

30分を通勤に使うのでなく、2,000円を払ってタクシーに乗り、睡眠をとるなどしてタクシーを降りた瞬間からバリバリ働けるように英気を養ったり、移動時間にもガツガツ仕事をすることは、ぜいたくとは言わず、賢いお金の使い方と言えるでしょう。

自分の時間はいくらなのかを計算してみる

また、あなたの通勤時間は時給換算だといくらになり、そしてそれがタクシー代と比べて高いのか安いのかという側面で考えることもできます。もしタクシー代の方が安いのであれば、タクシー内で仕事をすれば、タクシー利用は正当化されるわけです。

具体的に言いますと、あなたの時給が5,000円だとした場合、30分で2,500円です。公共交通機関でかかる通勤時間が30分、その間、徒歩や電車の乗り降りで仕事ができないのであれば、交通費も抑えられる代わりに、30分間、何のアウトプットもなかったということになります。

一方で、2,000円をかけてタクシーに乗ることで、15分間タクシー内で仕事をすることができ、さらに15分早くオフィスに着くことができれば、公共交通機関で通勤するよりトータル30分多く仕事をすることができたと言えます。

すなわち、2,000円の費用で、あなたが通常オフィスで30分働いているのと同じ状況=時給2,500円を捻出できたことになります。

家事代行もタクシー通勤も必要コストという考え方

お金持ちに家政婦がいたり、常にタクシー利用をしたりすることは、一見ぜいたくな過ごし方をしているように見えても、見方によっては、合理的にお金を使っているだけとも言えます。

自分の時間を有効的に使うための必要コストかどうかという観点を加えてお金を使うことで、仕事で生産性が上がったり、家族との時間が増えるのであれば、それは効率的なお金の使い方と言えるでしょう。

垣屋 美智子