8. 妻の厚生年金が20年以上で、老齢厚生年金を受け取る権利がある間は加給年金が止まる

加給年金は、妻の働き方によっても変わります。妻自身の厚生年金の加入期間が長い場合は、支給が止まることがあります。妻が会社員として長く働く予定の家庭では、とくに確かめておきたい点です。

8.1 妻が20年以上の老齢厚生年金を受け取る権利を持つと支給停止

日本年金機構によると、配偶者が被保険者期間20年以上の老齢厚生年金を受け取る権利があるときは、配偶者加給年金額は支給停止されます。2022年4月以降は、在職中で実際には受け取っていなくても、受け取る権利があれば停止の対象です。

  • 妻が専業主婦、または厚生年金の加入期間が20年未満:加給年金は止まらない
  • 妻の厚生年金が20年以上で、65歳前に老齢厚生年金を受け取る権利がある:その間は止まる

例えば、厚生年金に20年以上入った妻が60歳から老齢年金を繰り上げて受け取る権利を得ると、その時点から65歳になるまで、夫の加給年金は止まります。自分たちの加入記録は、ねんきんネットや年金事務所で確かめておきましょう。

8.2 加給年金を受け取るには届出が必要

加給年金は、要件を満たしていても届出をしなければ加算されません。終了するときや停止されるときも、届出が必要になる場合があります。妻が65歳になったときや、妻が老齢厚生年金を受け取る権利を得たときなど、状況が変わったら早めに年金事務所に相談しておきましょう。

9. まとめ

加給年金は、厚生年金に20年以上入った人が65歳になったとき、65歳未満の配偶者がいれば加算されます。2026年4月からの額は年42万3700円で、ひろしとみさえのような6歳差の夫婦なら、今の額で6年間254万2200円です。

ただし、配偶者の加給年金は2028年4月から約1割減る見直しが決まっています。妻が65歳になると加給年金は終わり、昭和41年4月2日以後生まれの妻には振替加算もありません。夫が繰り下げている間や、妻が20年以上の老齢厚生年金を受け取る権利を持つ間は受け取れないため、受け取り方は年金事務所で確かめておくと安心です。

※本記事の試算は一定の前提に基づく概算です。実際の年金額や加給年金の支給は個別の状況で異なるため、日本年金機構や年金事務所でご確認ください。キャラクターの年齢は作品の設定をもとにしたもので、加入期間などは試算のための仮定です。

※LIMOでは、個別の相談・お問い合わせにはお答えできません。

参考資料

進藤 歩