日本年金機構によると、厚生年金に20年以上加入した人が65歳になったとき、生計を維持している65歳未満の配偶者がいれば、老齢厚生年金に加給年金が加算されます。2026年4月からの額は、配偶者分の24万3800円と特別加算の17万9900円を合わせて年42万3700円です。
『クレヨンしんちゃん』の野原ひろしは35歳、妻のみさえは29歳と紹介されています。この6歳差の夫婦に今の額をあてはめると、夫が65歳になってから妻が65歳になるまでの6年間で、加給年金は合計254万2200円です。ただし、2025年の年金制度改正で、2028年4月から配偶者の加給年金は約1割減ることが決まっています。
この記事では、加給年金の要件と額、夫婦の年齢差ごとの合計、2028年4月からの見直しを確認します。記事の後半では、妻が65歳になったあとの年金や、夫が年金を繰り下げた場合、妻の働き方によって加給年金が止まる場合も見ていきます。
1. 夫が65歳になると加給年金は年42万3700円。妻が65歳未満で、夫の厚生年金が20年以上なら加算
加給年金は、老齢厚生年金を受け取る人に、生計を維持している配偶者や子がいる場合に上乗せされる年金です。夫婦の年齢差がある家庭ほど、受け取れる期間が長くなります。
1.1 加給年金の主な要件は3つ
日本年金機構によると、配偶者の加給年金を受け取るには、次の要件を満たす必要があります。
- 厚生年金の被保険者期間が20年以上ある
- 65歳になった時点で、生計を維持している配偶者がいる
- 配偶者が65歳未満である
加給年金は、配偶者が65歳になったときや、離婚・死亡などで生計を維持しなくなったときに終わります。
1.2 2026年4月からの額は、配偶者分24万3800円と特別加算17万9900円
配偶者の加給年金は年24万3800円で、老齢厚生年金を受け取る人の生年月日に応じて特別加算がつきます。昭和18年4月2日以後に生まれた人の特別加算は17万9900円です。
- 配偶者の加給年金:24万3800円
- 特別加算(昭和18年4月2日以後生まれ):17万9900円
- 合計:年42万3700円(月額にすると約3万5308円)
※金額は日本年金機構「加給年金額と振替加算」の令和8年4月からの額です。年金額は毎年度改定されます。
2. 6歳差の夫婦なら、今の額で加給年金は6年間「254万2200円」
加給年金を受け取れるのは、夫が65歳になってから、妻が65歳になるまでの間です。夫婦の年齢差が、そのまま受け取れる年数になります。
2.1 夫が65歳のとき妻は59歳。妻が65歳になるまでの6年分
ひろしが35歳、みさえが29歳という設定のまま年を重ねると、ひろしが65歳になったとき、みさえは59歳です。ひろしの厚生年金が20年以上あり、みさえの生計を維持していれば、みさえが65歳になるまでの6年間、加給年金が加算されます。
- 加給年金の年額(2026年4月からの額):42万3700円
- 受け取れる期間:6年
- 合計:254万2200円
2.2 年齢差が10歳なら423万7000円、1歳なら42万3700円
- 1歳差:42万3700円
- 3歳差:127万1100円
- 6歳差:254万2200円
- 10歳差:423万7000円
年齢差が大きい夫婦ほど、加給年金の合計が大きくなることがわかりますね。
※試算の前提:夫が65歳から老齢厚生年金を受け取り、要件を満たしている間は毎年42万3700円が加算されるものとしてLIMO編集部が計算。実際の支給は月単位で、誕生月によって期間は前後します。