3. 2028年4月から配偶者の加給年金は約1割減。2024年度価格で40万8100円から36万7200円へ
2025年6月に公布された年金制度改正法では、加給年金の見直しも決まりました。今の額で計算した254万2200円は、そのまま受け取れるとは限りません。
3.1 年下の配偶者がいる場合の加算は、2028年4月から見直し
厚生労働省の資料によると、女性の社会進出や共働き世帯の増加を踏まえ、老齢厚生年金の配偶者の加算は2028年4月から見直されます。
- 見直し前:40万8100円(2024年度価格)
- 見直し後:36万7200円(2024年度価格)
- すでに受け取っている人:今の額のまま
2024年度価格で比べると、4万900円、約1割の減額です。35歳の夫が加給年金を受け取り始めるのは30年後なので、見直し後の額が対象になります。
3.2 子の加算は、こども1人あたり28万1700円に充実
一方、年金を受け取りながら子どもを育てている人への加算は充実します。厚生労働省の資料では、2028年4月から、老齢厚生年金の子の加算はこども1人あたり28万1700円(2024年度価格)とされています。今は第1子・第2子が23万4800円、第3子以降が7万8300円(同)です。
※2024年度価格は、厚生労働省「年金制度改正法の主な改正内容」に記載の額です。実際に受け取るときの額は、その年度の改定によって変わります。
4. 妻が65歳になると加給年金は終わる。振替加算は昭和41年4月2日以後生まれなら0円
妻が65歳になると、夫の年金に加算されていた加給年金は打ち切られます。その代わりに妻の年金へ加算される仕組みが振替加算ですが、受け取れるかどうかは妻の生年月日で決まります。
4.1 振替加算は、加給年金の対象だった妻の老齢基礎年金に加算される
日本年金機構によると、振替加算は、夫の加給年金の対象になっていた妻が65歳になり、老齢基礎年金を受け取るときに、妻の老齢基礎年金に加算されるものです。額は妻の生年月日によって決まり、若い世代ほど少なくなります。
- 大正15年4月2日から昭和2年4月1日生まれ:年24万3100円
- それ以後は、生年月日が遅いほど段階的に減る
- 昭和41年4月2日以後生まれ:0円
4.2 29歳の妻が65歳になっても、振替加算は受け取れない
振替加算の対象は、大正15年4月2日から昭和41年4月1日までに生まれた人です。みさえのように現在29歳の妻は昭和41年4月2日以後の生まれなので、振替加算は0円です。
そのため、妻が65歳になると、夫の年金から加給年金がなくなり、妻の年金に振替加算は加わりません。
5. 妻が65歳からは自分の老齢基礎年金。40年納めれば2026年度は月7万608円
加給年金がなくなったあと、妻が受け取るのは自分の老齢基礎年金です。専業主婦だった期間も、国民年金の第3号被保険者として保険料を納めた期間に数えられます。
5.1 満額は年84万7300円(昭和31年4月2日以後生まれ)
日本年金機構によると、2026年4月分からの老齢基礎年金の満額は、昭和31年4月2日以後に生まれた人で年84万7300円です。20歳から60歳までの40年間、保険料を納めた期間(第3号被保険者の期間を含む)があれば、この額を受け取れます。
- 老齢基礎年金の満額:年84万7300円(月7万608円)
- 保険料を納めた期間が短い場合:満額×納めた月数÷480月