5. 児童扶養手当を受け取る際の注意点3つ

児童扶養手当は、支給要件を満たしていても、申請手続きをしないと受け取ることができません。また、受給が開始された後も定期的な手続きが必要です。

5.1 毎年8月に「現況届」の提出が必要になる

受給資格のある方は、毎年「現況届」を提出し、引き続き手当を受け取る資格があるかの確認を受ける必要があります。多くの自治体で、この提出月は8月と定められています。

提出期間は自治体の案内で確かめることができます。この届出をしないと11月分以降の手当が受け取れなくなります。また、転居や氏名の変更などがあった場合も、別途届出が求められます。

5.2 支給開始から5年などで手当が減額される可能性も

児童扶養手当には、受給開始から5年が経過したとき、または支給要件に該当してから7年が経過したときに、手当額が最大で半額になる仕組みがあります。

ただし、就業している、求職活動中である、あるいは障害や病気で働くことが難しいといった場合には、所定の届出を提出すれば減額の対象外となります。対象時期が近づくと自治体から案内が届くので、届いた案内の期限を確かめておくと安心です。

5.3 公的年金を受け取っている場合の調整について

遺族年金、障害年金、老齢年金といった公的年金を受給している場合、児童扶養手当は年金額との差額分のみが支給されます。

以前は年金を受け取っていると児童扶養手当は支給されませんでしたが、現在は制度が変わり、年金額が手当額を下回る場合にその差額を受け取れるようになっています。年金を受給しているからといって、申請をあきらめる必要はありません。

6. 手当の受給中に考えたい、大学進学など将来の教育費

児童扶養手当の支給は、子どもが18歳に達した年度の終わり(3月31日)で終了します。これは、教育費の負担が最も大きくなる大学進学のタイミングで、手当がなくなる可能性があることを意味します。

ひとり親世帯向けの支援制度には、児童扶養手当以外にもさまざまなものがあります。例えば、看護師などの資格取得を支援する「高等職業訓練促進給付金」や、パソコン講座などの受講費用を助成する「自立支援教育訓練給付金」、そして進学資金などを借りられる「母子父子寡婦福祉資金貸付金」などです。

これらの制度は、いずれもお住まいの自治体の担当窓口で確かめることができます。児童扶養手当の手続きで訪れた際に、あわせて確かめておくこともできます。

7. まとめ

児童扶養手当は令和8年4月分から改定され、全部支給の場合、児童1人目は月額4万8050円、2人目以降は1人につき1万1350円が加算されます。

支給は年6回、奇数月に行われ、1月・3月・5月・7月・9月・11月にそれぞれ2カ月分が振り込まれます。ただし、所得制限があり、同居する家族の所得も審査対象になる点もあわせて確かめておきたいところです。

この手当は家計の大きな支えとなりますが、子どもが18歳を迎える年度末には支給が終了します。手当を受け取っている期間に、大学進学など将来の費用に向けた準備を少しずつ進めておくことが、子どもの選択肢を広げることにつながるでしょう。

参考資料

安達 さやか