貯蓄をしたいけど、なかなかお金が貯まらない…。コツコツとお金を貯めるのが得意な人もいる一方で、貯めるのが苦手だと悩んでいる方もいるかもしれません。

ちょうど来年度のカレンダーやスケジュール帳が出始める時期ですね。家計簿も書店に並び始めています。面倒に感じるかもしれませんが、家計の見直しには、やはり家計簿が便利なのです。

今回は、貯蓄の基本である家計簿と、初心者でも無理なく貯められる貯蓄のコツについて見てみましょう。

みんなどのくらい貯めているの?

最初に、世の中の貯蓄状況について見てみましょう。

総務省統計局が2019年5月に公表した「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2018年(平成30年)平均結果-(二人以上の世帯)」によると、1世帯(2人以上の世帯)あたりの貯蓄は以下のようになっています。

1世帯当たりの貯蓄現在高の平均・中央値

出典:総務省統計局の資料を参考に編集部作成


全世帯のうち、「勤労者世帯」は54.3%を占め、中央値とはデータを大きい(小さい)順に並べたときに真ん中にくる数字を表しています。中央値の方が平均値より低くなっていますので、貯蓄額の低い方により多くの世帯が偏っていることを表しています。

支出の中で2番目に多い項目とは?

このような貯蓄額を見て、ハードルが高いと感じる人も少なくないのではないでしょうか。まず、お金を貯めていくには家計を管理するところから始めましょう。支出の中で大きな割合を占める項目に注目してみます。

『家計調査報告(家計収支編)2018年(平成30年)平均結果の概要』によると、一般的な家計(2人以上の世帯)の支出で最も多いのが「食料」で、第2位は「その他」となっています。

勤労者世帯の家計支出内訳

出典:総務省統計局の資料を参考に編集部作成


20%近い割合を占めている「その他」の項目には、「こづかい」や「交際費」「仕送り金」などが含まれます。そして「教養娯楽費」も約1割を占めますので、合計するとかなり大きな金額になりそうです。

家計を管理するためには、このような金額の大きい項目を見直すことがポイントとなります。レシートを見て、支出内容を確認してみましょう。

家計簿を始めると家計が変わる?

見直しの際に役立つのが、やはり家計簿です。500円ほどの安価なものもありますし、100円ショップでも購入できます。使いやすい内容をエクセルで作成してみるのも良いでしょう。

スマホの家計簿アプリならレシートを撮影するだけで自動的に金額を集計してくれますし、今日からすぐにでもスタートできます。気負わずにまずは記録することから始めてみましょう。

(1)食費の内訳を把握

家計の中でとくに多い食費関連は、実際に記録してみると予想以上の金額を使っていることに気がつきます。何気なくコンビニなどに立ち寄るなどの習慣を改めてみると節約できそうです。

その他、食品購入額の上限を決めたり、買い物は週3回まで等のルールを決めてみましょう。外食についても回数を減らすことで節約につながります。

(2)交通・通信費の見直し

支出の中で「交通・通信」の項目も大きな割合を占めています。この項目には、自動車関連費やインターネット・携帯電話の通信費などが含まれます。

車の任意保険やインターネットプロバイダについては、お得なプランが次々に出てきています。携帯電話料金と同じように見直しをしてみてはいかがでしょうか。

(3)毎月の固定費を確認

毎月家計から引き落とされている「固定費」。中でも、加入した時のままの保険については、見直しをすることで契約内容を改善できたり、支払う保険料を少なくできる可能性もあります。無料で相談できるサイトや窓口を利用してみましょう。

家計簿に挫折しそうなときの対策法

家計簿の記録や貯蓄を続けたくても途中で挫折してしまう人は多いものです。ここからは挫折しそうになったときの対処法について見てみましょう。