4. 登録の前に確認したい点は3つ
登録の対象になる前に、JASSOからの連絡や使える手続きを知っておくと、慌てずに済みます。
3つに分けて確認します。
4.1 1.前月末に入金が確認できないと、SMSや通知文書が届く
JASSOの「個人信用情報機関への登録を注意喚起する通知(SMS・文書)」のページによると、対象は同意書を提出していて返還中の人のうち、前月末時点で返還の入金が確認できていない人です。
通知では、スカラネット・パーソナルで返還状況を確認し、次回の振替日、口座残高、振替金額を確かめたうえで、入金や返還期限猶予などの手続きを行うよう案内されています。手続きがすでに済んでいる場合は行き違いのため、対応は不要とされています。SMSや通知文書が届いたら、次回の振替日と口座残高を先に確認しましょう。
4.2 2.延滞中でも申請できるのは「返還期限猶予」
JASSOの「延滞している場合の返還期限猶予の申請手続き」のページによると、過去の延滞期間について猶予を希望する場合は、延滞が始まった年月から原則として1年ごとに申請書類を作成して提出します。必要書類は「奨学金返還期限猶予願」と、事由に合った所得証明書などの証明書です。
申請方法は、延滞の状況によって3通りに分かれます。
- 証明書が延滞開始年月から全期間分そろう場合:「一般猶予」での申請になります。
- 延滞開始年月からは証明書を出せないが、途中から現在までは出せる場合:その期間の返還分を入金したうえで、一般猶予を申請する流れです。
- どちらにも当たらない場合:傷病、生活保護受給中、災害、経済困難など返還できない事情がある人を対象に、延滞期間を据え置いたうえで「延滞据置猶予」を申請できます。
据置猶予が認められた場合、その年月より前の延滞期間は、あとから証明書が取れても遡って申請できません。猶予が認められたときに個人信用情報への登録がどう扱われるかは、このページに記載がないため、JASSOの「お問い合わせ先一覧」から確認してください。
4.3 3.減額返還は、延滞を解消してからでないと申請できない
月々の返還額を減らす「減額返還制度」は、JASSOの「減額返還制度の概要」のページによると、当初の返還月額を3分の2、2分の1、3分の1、4分の1に減らせる制度です。返還期間は、適用期間に応じて延びます。1回の願出で適用できるのは12か月までで、通算の上限は15年(180か月)です。
対象は、災害や傷病、その他の経済的な理由で返還が困難な人です。目安として、給与所得者は年間収入400万円以下(扶養する子が2人なら500万円以下、3人以上なら600万円以下)とされています。
給与所得以外を含む場合は、年間所得300万円以下(扶養する子が2人なら400万円以下、3人以上なら500万円以下)が目安です。被扶養者1人につき38万円を収入・所得から控除できるともされています。そのうえで条件の1つが、願出と審査の時点で延滞していないことです。延滞があると、そもそも願い出ができません。延滞を解消すれば願い出が可能になります。
収入などの基準を満たすかどうかは個別の状況で変わるため、申請前にJASSOへ確認してください。減額返還の適用中に2回続けて振替不能になると、延滞が発生した時点に遡って適用が取り消され、延滞金を加えた額の返還が必要になる点にも注意が必要です。
5. 延滞が続くとどうなる?督促と、登録される情報の増え方
JASSOの「延滞した場合」のページによると、返還金を延滞すると、本人、連帯保証人、保証人に対して、文書と同時に電話による督促が行われます。
登録の流れのページでは、延滞が続いた場合の例として、次の2つが示されています。
- 機関保証制度に加入している人:延滞が続いて代位弁済になると、個人信用情報機関に代位弁済実行情報が登録されます。
- 人的保証制度に加入している人:延滞が続いて法的手続きや強制執行になると、強制回収手続情報が登録される流れです。
延滞3か月での登録に加えて、延滞が長引くと登録される内容が増えていく流れです。連帯保証人や保証人にも督促が及ぶ点は、家族に関わることとして押さえておきたい部分でしょう。
6. まとめにかえて|延滞が3か月になる前に、返還状況と手続きを確かめる
奨学金の返還が延滞3か月以上になると、同意書を提出している人は個人信用情報機関への登録対象になります。新たに返還を始めた人は、返還開始から6か月が経過した時点での判定です。
登録されると、スマホの分割払いやクレジットカード、住宅ローン等に影響する場合があり、情報の削除は返還完了から5年後とされています。
延滞金は、第二種奨学金と平成17年4月以降採用の第一種奨学金で、令和2年3月28日以降は年3%です。平成17年3月以前採用の第一種奨学金は、6か月ごとの計算で1.5%となります。金額は小さく見えても、延滞が長引くほど別の影響が重なります。
返還が難しいと感じたら、延滞が3か月になる前に、スカラネット・パーソナルで次回の振替日と口座残高を確認しましょう。延滞中は返還期限猶予、延滞がなければ減額返還と、使える手続きが異なります。個人信用情報の登録の扱いは契約内容や規程にもよるため、個別の状況はJASSOに確認してください。