愛するわが子には、「少しでもいい教育を受けさせたい」というのが親というもの。しかし、教育費はバカにできません。とくに小学校受験を考えている家庭は、‟ベンツ並み“の資金が必要になることも……。そこで今回は、教育資金の実態を赤裸々に紹介します。
教育に対する親の関心は高い
「ママが節約したい支出・削りたくない支出TOP3発表」(ママリ調べ)によると、育児中の母親たちの「削りたくない支出TOP3」は以下になりました。
1位:「ベビー・子ども用品代」(70.8%)
2位:「教育費」(28.5%)
3位:「医療費」(27.6%)
1位の「ベビー・子ども用品代」は納得ですが、「医療費」を押さえて「教育費」が2位にランクインしていることは少し驚きです。さらに、このランキングは末子が3歳未満の母親たちが対象。お母さんたちの教育に対する高い関心がうかがえます。
ちなみに、アクサダイレクト生命の「第5回 子どものおけいこ事に関する調査」によれば、0歳~9歳の子どもの習い事にかかる平均費用は、年間で154,896円……。「習い事の費用がかさむことが悩み」と半数以上の母親が答えているなど、教育費は多くの家庭共通の悩みです。
小学校受験にかかる費用は「ベンツ1台分」!?
教育費の悩みとは裏腹に、小学校受験を考える家庭が年々増えています。ちなみに、文部科学省が発表した「平成28年度(2016年度)子供の学習費調査」によると、私立小学校の学習費総額(年額)は152万8237円。これは、公立小学校の約4.7倍にものぼる金額です。
しかし、「出費が最もかさむのは小学校の受験前です」と、有名私立小学校に合格した子をもつお父さん(Cさん)は語ります。Cさんが子どもの小学校受験を決めたのは、会社の先輩のある一言がきっかけでした。
「私立小学校なんて見向きもしなかった先輩が、実際にお子さんを公立に入れると、『私立か国立がいい……』と言い始めたんです。先生の質がひどがったみたいで」
そしてCさんは、子どもが年少のときから「お受験教室」に通わせることに。「子どもの特性を理解することができた」というメリットはあったものの、「お受験教室」の月謝は10万円前後。月謝以外にも、模試や受験時の服装などを合わせると、「小学校入学までにベンツ1台分くらい飛んだ」とCさんは苦笑します。
子どもの将来を考え、そこから逆算して小学校を選択していくことは親にとって必要なこと。しかし、家計の負担が想像以上に増すことは覚悟しないといけないようです。