失業保険の期間には、受け取れる最大の日数(所定給付日数)と、その日数を使える受給期間(原則、離職の翌日から1年)の2つがあります。特定理由離職者の所定給付日数の特例のように、令和9年3月に期限を迎える制度もあります。
「何か月もらえるのか」と調べると、90日・120日・150日といった給付日数の表が多く見つかります。ただ、受給期間の1年を過ぎると、日数が残っていても受け取れなくなります。
この記事では、前半でこの疑問に、厚生労働省・ハローワークの公表資料(2026年10月時点)と編集部の試算で答えます。後半では、日数を「か月」に直す早見表、延長の手続きを順に確認します。受給資格や延長の可否は、管轄のハローワークに確認してください。
1. 失業保険の「受給期間1年」を過ぎると、日数が残っていてももらえない?
「9月末で、自己都合で退職しました。ハローワークに行くのは来年でもよいと思っていたのですが、『受給期間は1年』と聞いて、ひやりとしました。給付日数が150日あっても、1年を過ぎるともらえなくなるのでしょうか。病気で働けない時期があった場合は、どうなりますか」。
この疑問は、一人の事情に見えますが、同じ仕組みは、退職して失業保険を受ける人にも当てはまりえます。答えは、次の3点です。
- 受給期間は、原則、離職の翌日から1年です。1年を過ぎると、日数が残っていても受け取れません。待期7日と給付制限も、この1年の中に入ります
- 編集部の試算では、全日数を受け取れる求職の申込みの最終目安は、会社都合の330日で離職後約2か月、自己都合の150日で給付制限3か月なら約4か月です
- 病気・出産・育児・介護などで働けないときは、最大3年まで延長できます。60歳以上の定年等は1年が限度、離職後の事業開始は最大3年までで、この2つは2か月以内の申請が必要です
2. 失業保険は何か月もらえる?受給期間1年と延長を自己都合・会社都合など4つの場合で確認
読者の方が気にしそうな「もし」を、厚生労働省の資料と編集部の試算で確認します。いずれも、ご自身の受給資格や日数を確定するものではありません。
- もし、自己都合で、給付制限が3か月、所定給付日数が150日なら:全日数を受け取れる申込みの最終目安は、離職後約4か月です(編集部試算)
- もし、会社都合で、所定給付日数が330日なら:最終目安は、離職後約2か月です(編集部試算)
- もし、病気や出産、育児、介護で働けないなら:受給期間を最大3年まで延長できます
- もし、離職後に事業を始めるなら:最大3年まで延長できます。申請は2か月以内です
ここからは、この答えの前提になる仕組みを順に確認します。所定給付日数と受給期間の違い、日数を「か月」に直す早見表、求職の申込みの最終目安、延長の3種類の順です。
3. 失業保険の「期間」は2つ:所定給付日数と受給期間
基本手当には、性格の違う2つの期間があります。1つ目は「所定給付日数」で、基本手当を受け取れる最大の日数です。離職理由、年齢、被保険者であった期間などで、90日から360日の間で決まります。
2つ目は「受給期間」で、その日数を使える枠です。原則として、離職した日の翌日から1年間です。実際の給付は、この受給期間の中の、失業している日について、所定給付日数を上限として支給されます。
ハローワークの公式Q&Aには、勤続年数15年の自己都合退職の人の例があります。所定給付日数は120日なので、受給期間中の120日分の基本手当が支給されます。そのうえで、退職してから求職の申込みが大幅に遅れると、所定給付日数分をもらえなくなることがあると注意しています。
待期の7日間は、基本手当が支給されない期間です。そのため、支給の上限である所定給付日数には数えません。一方で、離職の翌日から数える受給期間の中には、待期の7日間も、自己都合の場合の給付制限の期間も入ります。
4. 所定給付日数を「か月」に直す:90日で約3か月、330日で約11か月
日数は、30日を1か月として換算すると、イメージしやすくなります。これは編集部の換算で、実際の支給は認定日ごと(原則4週間に1度)に区切られます。
90日は約3か月、120日は約4か月、150日は約5か月です。180日は約6か月、210日は約7か月、240日は約8か月、270日は約9か月です。330日は約11か月、360日は約12か月にあたります。
倒産・解雇などによる特定受給資格者は、年齢と被保険者期間で90日から330日になります。たとえば、45歳以上60歳未満で被保険者期間が20年以上なら、330日です。障害者などの就職困難者は、被保険者期間1年以上で、45歳未満が300日、45歳以上65歳未満が360日です。
期間の定めのある契約が更新されなかった人などの「特定理由離職者」のうち一部の人は、受給資格に係る離職の日が令和9年3月31日までの間にある場合に限り、所定給付日数が特定受給資格者と同様になります。2027年4月以降の離職は、この扱いが続くかどうかを別途確認する必要があります。
5. 受給期間は離職の翌日から1年:残日数があっても過ぎたら受け取れない
受給期間は、原則として、離職した日の翌日から1年間です。所定給付日数が330日の人は1年と30日、360日の人は1年と60日になります。この枠を過ぎると、日数が残っていても、基本手当は受け取れません。
このため、離職後の手続きを先延ばしにすると、使える日数が減ります。待期7日、自己都合の場合の給付制限、そして所定給付日数のすべてが、受給期間の1年の中に収まる必要があるためです。
ハローワークの公式Q&Aは、初めて基本手当が振り込まれる時期について、給付制限のない人でも、求職の申込みから数えて約1か月後(初回認定日の約1週間後)と説明しています。申込みの日が、すべての日程の起点になります。
6. 求職の申込みはいつまで?全日数を受け取れる最終目安を試算する
では、離職後、いつまでに求職の申込みをすれば、全日数を受け取れるのか。編集部で、引き算で試算しました。
考え方はシンプルです。受給期間の日数から、待期の7日、給付制限の日数、所定給付日数を引いた残りが、離職の翌日から申込みまでの猶予日数です。受給期間は365日(所定給付日数330日の人は395日)、給付制限は1か月を30日、3か月を90日とみなしています。
自己都合で、被保険者期間が10年以上20年未満(120日)、給付制限が1か月なら、猶予は208日で、約6.9か月です。20年以上(150日)なら、猶予は178日で、約5.9か月です。同じ150日でも、給付制限が3か月になると、猶予は118日で、約3.9か月に縮みます。
日数が長い会社都合ほど、猶予は短くなります。45歳以上60歳未満・被保険者期間20年以上の330日なら、受給期間が395日でも、猶予は58日で、約1.9か月です。同じ年齢で10年以上20年未満の270日なら、猶予は88日で、約2.9か月です。
6.1 【全日数を受け取れる求職の申込みの最終目安】
前提条件:受給期間は離職の翌日から365日(所定給付日数330日は395日)、待期7日、給付制限は1か月=30日・3か月=90日とみなした編集部試算。認定日の区切りや休祝日で前後する目安1/2
出所:ハローワークインターネットサービス「よくあるご質問(雇用保険について)」、同「基本手当について」などを基にLIMO編集部試算
自己都合のケース
- 自己都合・被保険者期間10年以上20年未満:待期+給付制限は7日+1か月/所定給付日数は120日/申込みの最終目安は離職の翌日から208日(約6.9か月)
- 自己都合・被保険者期間20年以上:待期+給付制限は7日+1か月/所定給付日数は150日/申込みの最終目安は離職の翌日から178日(約5.9か月)
- 自己都合・5年に2回以上の離職など:待期+給付制限は7日+3か月/所定給付日数は150日/申込みの最終目安は離職の翌日から118日(約3.9か月)
会社都合のケース
- 会社都合・45歳以上60歳未満・被保険者期間10年以上20年未満:待期+給付制限は7日のみ/所定給付日数は270日/申込みの最終目安は離職の翌日から88日(約2.9か月)
- 会社都合・45歳以上60歳未満・被保険者期間20年以上:待期+給付制限は7日のみ/所定給付日数は330日/申込みの最終目安は離職の翌日から58日(約1.9か月)
7. 【編集者の視点】
表の猶予は、全日数を受け取れる最後の目安で、すぐに申し込んでよい期間という意味ではありません。申込みが遅れた分だけ、初回振込も後ろへずれます。特に会社都合の長い日数の人は、離職票が届いたら、すぐにハローワークへ行く前提で動きます。
離職票が届かないと、申込みができません。会社から交付されない場合や、事業主が行方不明の場合は、住居地を管轄するハローワークに問い合わせます。会社が離職証明書をハローワークに出す前に、離職理由の記載を確認しておくことも勧められています。
猶予の数字は、認定日の区切りや休祝日で前後します。給付制限の長さも、離職理由の判定で変わります。自分の場合の最終目安は、受給資格の決定のときに、ハローワークで確かめてください。
8. 認定日に行けないとき:やむを得ない理由があれば証明書で認定を受けられる
失業の認定は、受給資格者が、決められた認定日にハローワークへ行って受けるのが原則です。ただし、やむを得ない理由で行けないときは、証明書を出せば、理由がやんだあとに来所して認定を受けられる仕組みがあります。
病気やけがで行けなかった期間が継続して15日未満の場合は、治ったあとの最初の認定日に、医師などの証明書と受給資格者証を出します。ハローワークの紹介で求人企業の面接や採用試験を受けた場合は、受けたあとの最初の認定日に、面接証明書と受給資格者証を出します。
公共職業安定所長が指示した公共職業訓練等を受講するために行けなかった場合は、所定の認定日に、代理人(通常は訓練施設の職員)が、受講証明書、受給資格者証、失業認定申告書、委任状を出します。天災など避けられない事故で行けなかった場合は、事故がやんだあとの最初の認定日に、市町村長や駅長などの証明書とあわせて出します。
やむを得ない理由があらかじめ分かっている場合は、原則として、事前に申し出ます。認定日を逃したままにしないよう、行けないと分かった時点で、ハローワークに連絡します。
9. 受給期間の延長は3種類:理由で期間も期限も変わる
すぐに働けない事情があるときは、受給期間を延長できます。延長の理由は、大きく3つです。病気・けが・妊娠・出産・育児・親族の看護や介護などで働けない場合、60歳以上の定年等で退職してしばらく休みたい場合、離職後に事業を始めた場合です。
延長した期間は、基本手当を受け取れません。その分だけ、使える枠(受給期間)が後ろへ伸びる、という仕組みです。
9.1 【受給期間の延長:理由別の期間・申請期限・書類】
前提条件:ハローワークの案内(2026年10月6日確認)。本来の受給期間は離職の翌日から1年2/2
出所:ハローワークインターネットサービス「よくあるご質問(雇用保険について)」、同「基本手当について」などを基にLIMO編集部作成
病気・出産・育児・介護など/60歳以上の定年等
- 病気・けが・妊娠・出産・育児・親族の看護や介護等で30日以上働けない:延長できる期間は最大3年/申請の期限は働けなくなった日の翌日以降、早期に(延長後の受給期間の最後の日まで可)/主な書類は受給期間延長申請書、離職票または受給資格者証
- 60歳以上の定年等で、しばらく休みたい:延長できる期間は1年が限度/申請の期限は離職日の翌日から2か月以内/主な書類は受給期間延長申請書、離職票
離職後の事業開始
- 離職後に事業を開始・専念・準備に専念した:延長できる期間は最大3年(算入しない期間)/申請の期限は事業開始日等の翌日から2か月以内/主な書類は申請書、事業の開始が分かる客観的資料
10. 病気・出産・育児・介護で働けないとき:延長の手続きとタイミング
病気やけが、妊娠、出産、育児、親族の看護や介護などで、退職後、引き続き30日以上働けない状態になったときは、受給期間を延長できます。本来の受給期間の1年に、働けない状態の日数(最大3年)を足せるため、受給期間は最長で合計4年になります。
所定給付日数が330日の人は、延長できる期間が最大で3年から30日を引いた期間、360日の人は3年から60日を引いた期間です。もともとの受給期間が、1年と30日、1年と60日と長いためです。
申請は、引き続き30日以上働けなくなった日の翌日以降、早めに行うのが原則です。ただし、延長後の受給期間の最後の日までなら、申請はできます。
ここで注意したいのは、申請期間内でも、申請が遅いと、延長しても所定給付日数のすべてを受け取れない可能性があるという公式の注意です。働けなくなったら、できるだけ早く動きます。
提出するのは、受給期間延長申請書です。受給資格の決定を受けていない場合は離職票、受けている場合は受給資格者証を添えて、ハローワークに出します。来所のほか、郵送や代理人による申請もできます。本人が来られない場合は、代理の人が申請できます。
病気の場合は、もう1つ押さえておきたい点があります。就労できない状態が15日以上続くと、失業とは認められず、基本手当に代えて、同額の傷病手当が支給される場合があります。どちらにあたるかは、ハローワークに確認してください。
なお、妊娠、出産、育児などで離職し、この延長措置を受けた人は、特定理由離職者(正当な理由のある自己都合)に含まれます。この場合、自己都合でも、給付制限は付きません。
11. 60歳以上の定年等・離職後の開業:2か月以内の申し出がカギ
60歳以上の定年等で退職し、しばらく休みたい人は、離職日の翌日から2か月以内に、就職を希望しない期間(1年が限度)を申し出ます。その期間が、受給期間の1年に加算されます。
手続きは、離職日の翌日から数えて2か月以内に、受給期間延長申請書と離職票を、ハローワークへ出します。休養期間を決めて申し出るため、先に何か月休みたいかを考えておく必要があります。
離職後に事業を始めた人にも、特例があります。令和4年7月1日に新設された制度で、事業を開始した人、事業に専念し始めた人、事業の準備に専念し始めた人が、その事業の実施期間を受給期間に入れない扱いを申請できます。本来の1年に、最大3年を加えられます。
申請は、事業を開始した日、専念し始めた日、準備に専念し始めた日の翌日から、2か月以内です。就業手当または再就職手当を申請して不支給となった場合は、2か月を過ぎても、その支給申請日を特例の申請日にできます。
特例には要件があります。事業の実施期間が30日以上であること、事業を開始した日などから30日を経過する日が受給期間の末日以前であること、就業手当または再就職手当を受けていないこと、自立できないと認められる事業ではないこと、離職日の翌日以後に開始した事業であること、などです。
事業の開始は、開業届の写し、登記事項証明書、事業許可証など、客観的な資料で確認できる必要があります。要件の当てはめは個別に判断されるため、開業を考えている人は、手続きの前にハローワークへ相談します。
12. 訓練を受けると所定給付日数のあとも支給が続く:公共職業訓練等
受給期間の延長とは別に、公共職業訓練等を受ける場合の仕組みもあります。ハローワークの職業相談で、再就職のために公共職業訓練等の受講が必要だと認められ、所長が受講を指示した場合は、訓練の期間中に所定給付日数が終わっても、訓練が終わる日まで、引き続き基本手当が支給されます。
受講の指示を受けた場合は、基本手当とは別に、受講手当(日額500円、上限2万円)と、通所手当(月額最高4万2500円)が支給されます。家族と別居して寄宿する場合は、寄宿手当(月額1万700円)もあります。
訓練の受講指示は、原則として、所定給付日数の中の支給残日数が一定以上ある時点で行われます。受講を考える場合は、日数を使い切る前に、ハローワークへ相談します。
令和7年4月以降は、自己都合の人が、対象の教育訓練を受けた場合に、給付制限が解除される仕組みもあります。受講を考える人は、解除の申し出の期限を、ハローワークで先に確かめます。
13. 【編集者の視点】
延長は、「ゆっくり休みたい」ための制度であり、「申請を後ろへ回す」ための制度ではありません。休む期間が決まっているなら、離職日の翌日から2か月以内、または働けなくなった日の翌日以降に、早めに申請します。
延長した期間は、基本手当を受け取れません。働けるようになったら、延長後の受給期間の中で、求職の申込みをして、改めて手続きを進めます。そのとき、表で見た「最終目安」の考え方が、延長後の受給期間にも当てはまります。
提出書類は、離職票と受給資格者証を、なくさないように保管します。離職票は、延長の申請にも、後日の求職の申込みにも使います。迷うことがあれば、住居地を管轄するハローワークで、延長の可否と日程を確認してください。
60歳代で退職を考えている方の日額や日数は、【60歳代で退職を考えている方へ】失業給付「基本手当」は日額いくら?2026年8月改定で上限7830円、65歳以上は一時金という選択肢もと、60歳で退職、転職活動する場合「失業保険(失業手当)」はもらえる?何日分・金額はいくら? 計算方法・給付率・給付日数・申請方法を確認が参考になります。
基本手当の日額と日数の全体像は、【雇用保険の基本手当】離職前6か月の賃金の5〜8割が90日から360日分。自己都合の給付制限は2025年4月から1か月に短縮されたで確認できます。
※本記事は、編集部が厚生労働省・ハローワークインターネットサービス・大阪労働局が公表する公式の最新一次資料を直接確認の上、執筆・検証しています。
14. まとめ
- 失業保険の期間は、最大の日数である所定給付日数(90日から360日)と、その日数を使える枠である受給期間(原則、離職の翌日から1年)の2つです。
- 30日を1か月として換算すると、90日は約3か月、150日は約5か月、330日は約11か月です。
- 待期7日と給付制限も受給期間の1年の中に入るため、求職の申込みが遅れると全日数を受け取れなくなります。編集部試算では、会社都合の330日は離職後約2か月、自己都合の150日で給付制限3か月なら約4か月が最終目安です。
- 受給期間の延長は3種類です。病気・出産・育児・介護等は最大3年、60歳以上の定年等は1年が限度、離職後の事業開始は最大3年で、後者2つは2か月以内の申請が必要です。
- 延長した期間は基本手当を受け取れません。延長の可否や日程は、ハローワークで確認します。
失業保険は、日数の多さより、日数を使い切れる時期に手続きを始めることが重要です。自分の所定給付日数と、受給期間の終わりを並べて考えると、申込みの順番が見えてきます。
退職が決まったら、離職票が届き次第ハローワークへ行き、受給資格の決定を受けてください。すぐに働けない事情がある場合は、延長の申請期限を先に確認し、迷ったらハローワークに相談してください。
15. よくある質問
15.1 Q. 失業保険は何か月もらえますか?
A. 所定給付日数で決まります。自己都合など一般の離職者は90日から150日(約3か月から5か月)、倒産・解雇などの特定受給資格者は90日から330日(約3か月から11か月)です。就職困難者は、被保険者期間と年齢で150日から360日です。30日を1か月とした換算で、実際の支給は認定日ごとに区切られます。
15.2 Q. 受給期間と所定給付日数は、何が違いますか?
A. 所定給付日数は受け取れる最大の日数、受給期間は、その日数を使える期間です。受給期間は原則、離職した日の翌日から1年間で、1年を過ぎると、日数が残っていても受け取れません。
15.3 Q. 待期の7日間は、所定給付日数に含まれますか?
A. 待期は基本手当が支給されない期間なので、支給の上限である所定給付日数には数えません。ただし、離職の翌日から数える受給期間の1年の中には入ります。
15.4 Q. 求職の申込みが遅れると、どうなりますか?
A. 受給期間の1年の中に、待期、給付制限、所定給付日数が収まらなくなり、全日数を受け取れなくなることがあります。ハローワークの公式Q&Aも、申込みが大幅に遅れると所定給付日数分をもらえなくなることがあると注意しています。
15.5 Q. 受給期間は、いつまで延長できますか?
A. 病気・けが・妊娠・出産・育児・親族の看護や介護等で30日以上働けない場合は、最大3年延長できます。もともとの1年を合わせて、最長4年です。60歳以上の定年等は、休みたい期間の1年が限度です。
15.6 Q. 延長の申請はいつまでにすればよいですか?
A. 病気や出産などは、働けなくなった日の翌日以降、早めに申請します。延長後の受給期間の最後の日までなら申請できますが、遅いと全日数を受け取れない可能性があります。60歳以上の定年等と離職後の事業開始は、2か月以内です。
15.7 Q. 延長の申請に、何が必要ですか?
A. 受給期間延長申請書と、離職票(受給資格の決定前)または受給資格者証(決定後)です。60歳以上の定年等は申請書と離職票、離職後の事業開始は事業の開始が分かる客観的な資料も必要です。来所、郵送、代理人による申請ができます。
15.8 Q. 認定日に急病などで行けないときは、どうなりますか?
A. 病気やけがで行けなかった期間が継続して15日未満なら、治ったあとの最初の認定日に、医師などの証明書と受給資格者証を出して、認定を受けられます。面接や訓練の受講、天災でも、証明書で認定を受けられる場合があります。事前に分かっている理由は、原則、事前に申し出ます。
15.9 Q. 離職してしばらくたってからでも、離職票は受け取れますか?
A. 離職票は、離職後に一定期間がたっていても、受け取れます。前の会社に離職証明書の交付を請求し、それをハローワークに出すと、離職票が交付されます。会社から離職証明書を受け取れない場合は、最寄りのハローワークに相談します。ただし、手続きが遅れるほど、受給期間の1年の中で使える日数は減ります。
参考資料
- 厚生労働省「令和7年4月以降に教育訓練等を受ける場合、給付制限が解除され、基本手当を受給できます」
- ハローワークインターネットサービス「よくあるご質問(雇用保険について)」
- ハローワークインターネットサービス「基本手当について」
- ハローワークインターネットサービス「基本手当の所定給付日数」
- ハローワークインターネットサービス「雇用保険の具体的な手続き」
- 大阪労働局「受給期間の延長」
齊藤 慧
