厚生労働省のページによると、令和7年4月以降にリ・スキリングのために教育訓練等を受けた(受けている)場合、自己都合退職の給付制限が解除され、基本手当を受給できるようになりました。退職日が令和7年4月1日以降なら、給付制限は原則1か月です。

「自己都合で辞めると、失業保険はすぐにはもらえない」と聞いて、退職をためらう方もいます。ただ、給付制限は、退職日で期間が違い、教育訓練等を受けると、解除される場合があります。解除には、条件と、申し出の期限があります。

この記事では、前半でこの疑問に、厚生労働省の公表資料(2026年10月時点)と編集部の試算で答えます。後半では、給付制限の長さ、解除の条件、申し出の期限と書類、受給の流れを確認します。個別の判断は、管轄のハローワークで確認してください。

1. 今月末で自己都合退職する。給付制限があると生活が不安。講座を受ければなくなると聞いたが、退職後でも間に合う?

「今月末で、自己都合で退職します。ネットで、給付制限が1か月あると知りました。家賃と生活費が心配です。資格の講座を受けると、給付制限がなくなる、という話も見ましたが、退職してから申し込む講座でも、間に合うのでしょうか。講座の領収書は、必要なのでしょうか」

この疑問は、一人の事情に見えますが、同じ仕組みは、自己都合で退職を考える人にも当てはまりえます。答えは、次の3点です。

  • 退職日が令和7年4月1日以降の自己都合退職は、待期の7日が終わったあと、原則1か月は基本手当が支給されません。5年間に2回以上、正当な理由なく自己都合退職した場合は、3か月です(厚生労働省)
  • 令和7年4月1日以降に受講を開始した教育訓練等を、離職日前1年以内に受けた方、または離職日以後に受けている方は、給付制限が解除されます。途中退校は該当しません(厚生労働省)
  • 離職後に受講を始める場合は、受講開始以降、受給資格決定日や初回認定日までに、ハローワークへ申し出ます。給付制限期間中でも、「認定日の相当日」までに申し出れば、受講開始日以降の基本手当を受けられます(厚生労働省)

2. 自己都合退職の給付制限は解除できる?条件・申し出・前倒しの額など4つの場合を厚生労働省の資料と試算で確認

読者の方が気にしそうな「もし」を、厚生労働省の資料と編集部の試算で確認します。いずれも、ご自身の受給を確定するものではありません。

  • もし、退職日が令和7年4月1日以降なら:給付制限は原則1か月です。待期の7日と合わせて、受給資格決定日から約37日(1か月を30日とみなした編集部試算)は、基本手当が支給されません
  • もし、離職日前1年以内に、対象の教育訓練を受けていたら:待期満了後から、給付制限が解除されます(途中退校は該当しません)
  • もし、離職後に対象の訓練を受け始めたら:受講開始日以降、給付制限を受けません。ただし、認定日の相当日までに、申し出が必要です
  • もし、給付制限が1か月で、基本手当日額が5000円なら:受け取りが約30日分、前倒しになる目安は15万円です。受給できる総額は変わりません(編集部試算)

ここからは、この答えの前提になる制度を順に確認します。給付制限の長さ、解除の条件、申し出の期限と書類、前倒しの額、受給の流れの順です。

3. 給付制限の長さは退職日で違う:令和7年4月1日以降は原則1か月、それ以前は原則2か月

厚生労働省のページによると、雇用保険の被保険者が、正当な理由がなく自己の都合によって退職した場合は、基本手当の受給資格決定日から7日間の待期期間が満了したあと、1か月から3か月の間、基本手当が支給されません。これを「給付制限」といいます。

退職日が令和7年4月1日以降なら原則1か月、同年3月31日以前なら原則2か月です。ただし、退職日から遡って5年間のうちに、2回以上、正当な理由なく自己都合退職し、受給資格決定を受けた場合は、給付制限が3か月になります。自己の責めに帰すべき重大な理由によって解雇された場合も、3か月です。

編集部が、待期と給付制限を合わせた日数を、受給資格決定日から数えて、試算しました。1か月は30日とみなしています。実際の期間は、暦や認定日の設定で、前後します。

3.1 【自己都合退職の給付制限の長さと、受給資格決定日から数えた日数の目安(編集部試算)】

前提条件:厚生労働省「令和7年4月以降に教育訓練等を受ける場合、給付制限が解除され、基本手当を受給できます」の記載による整理。待期は7日、1か月は30日とみなした編集部試算。実際の日数は暦や認定日の設定で前後する1/2

前提条件:厚生労働省「令和7年4月以降に教育訓練等を受ける場合、給付制限が解除され、基本手当を受給できます」の記載による整理。待期は7日、1か月は30日とみなした編集部試算。実際の日数は暦や認定日の設定で前後する

出所:厚生労働省「令和7年4月以降に教育訓練等を受ける場合、給付制限が解除され、基本手当を受給できます」を基にLIMO編集部試算

  • 退職日が令和7年3月31日以前:給付制限は原則2か月で、待期と給付制限の合計は約67日です。
  • 退職日が令和7年4月1日以降:給付制限は原則1か月で、待期と給付制限の合計は約37日です。
  • 5年間に2回以上、正当な理由なく自己都合退職:給付制限は3か月で、待期と給付制限の合計は約97日です。
  • 重責解雇(自己の責めに帰すべき重大な理由):給付制限は3か月で、待期と給付制限の合計は約97日です。

給付制限は、退職理由が正当かどうかで、かかるかどうかが変わります。自分から退職した場合でも、正当な理由があると認められれば、給付制限がかからないことがあります。離職理由の判定は、ハローワークが行います。自分で「会社都合だ」と決められるものではありません。

基本手当の仕組みや、給付制限が1か月に短縮された経緯は、 【雇用保険の基本手当】離職前6か月の賃金の5〜8割が90日から360日分。自己都合の給付制限は2025年4月から1か月に短縮された でも整理されています。

4. 解除の対象になる教育訓練等:4種類のうち、令和7年4月1日以降に受講を開始したもの

厚生労働省のリーフレットによると、給付制限が解除されるのは、次のいずれかの教育訓練等を受けた方です。ただし、令和7年4月1日以降に受講を開始したものに限ります。

対象は、4種類です。1つ目は、教育訓練給付金の対象となる教育訓練です。2つ目は、公共職業訓練等です。3つ目は、短期訓練受講費の対象となる教育訓練です。4つ目は、これらに準ずるものとして、職業安定局長が定める訓練です。

受講の時期にも、条件があります。離職日前1年以内に受けた方(途中退校は該当しません)、または、離職日以後に受けている方が、対象です。つまり、離職の前に受けていた講座も、離職後に受け始める講座も、対象になりえます。

教育訓練給付金の対象になる講座かどうかは、厚生労働省の教育訓練給付制度の検索システムで、調べられます。受講を決める前に、その講座が対象かどうかを、ハローワークに確認しておくと安心です。

齊藤 慧
退職を考えているとき、「次の仕事のために学び直したい」という気持ちと、「収入が途切れるのが不安」という気持ちが、同時に出てくることがあると思います。学びながら、基本手当も受けられる道があると知ると、選べる道が少し広がります。まずは、受けたい講座が対象かどうかを、確かめてみてください。

5. 離職日の前に受けた場合と、離職後に受ける場合の違い:解除される時期が変わる

厚生労働省のリーフレットには、タイムラインの例が示されています。離職日が8月31日、受給資格決定日が9月15日の場合です。待期の7日は、9月15日から9月21日までで、給付制限は9月22日から始まる想定です。

教育訓練等を受けていない場合は、待期のあと、給付制限の期間(1か月から3か月)が過ぎてから、基本手当の支給対象になります。離職日前1年以内に教育訓練等を受けていた場合は、待期満了後から給付制限が解除され、支給対象になります。

離職日以後に教育訓練等を受ける場合は、受講開始日以降、給付制限を受けません。受講を始める前は、給付制限の期間が続くため、受講の開始時期によって、基本手当を受け取れる日が変わります。3つのケースを、表にまとめました。

5.1 【教育訓練等の受講の有無と、基本手当の支給対象になる時期(厚生労働省のリーフレットの整理)】

前提条件:厚生労働省のリーフレット「令和7年4月以降に教育訓練等を受ける場合、給付制限が解除され、基本手当を受給できます」のイメージ図(離職日8月31日、受給資格決定日9月15日の例)による整理。令和7年4月1日以降に受講を開始した教育訓練等が対象2/2

前提条件:厚生労働省のリーフレット「令和7年4月以降に教育訓練等を受ける場合、給付制限が解除され、基本手当を受給できます」のイメージ図(離職日8月31日、受給資格決定日9月15日の例)による整理。令和7年4月1日以降に受講を開始した教育訓練等が対象

出所:厚生労働省「令和7年4月以降に教育訓練等を受ける場合、給付制限が解除され、基本手当を受給できます」(リーフレット)を基にLIMO編集部作成

  • 教育訓練等を受けていない:給付制限は待期のあと1か月から3か月で、給付制限の期間が過ぎたあとに支給対象になります。
  • 離職日前1年以内に受けた:給付制限は待期満了後から解除され、待期の7日が過ぎたあとに支給対象になります。
  • 離職日以後に受けている:給付制限は受講開始日以降は受けず、受講開始日以降に支給対象になります。

表で見ると、離職日前1年以内に受講している人は、待期が終われば、すぐに支給対象になります。離職後に受講を始める人は、受講開始日が、いつから基本手当を受け取れるかの分かれ目になります。

6. 申し出の期限:受講開始後の認定日の相当日までに、ハローワークへ

厚生労働省のリーフレットによると、教育訓練等を受けた(受けている)場合は、ハローワークへの申し出が必要です。受講開始以降、受給資格決定日や、受給資格決定後の初回認定日までに申し出ます。初回認定日以降に受講を開始した場合は、その受講開始日の直後の認定日までです。

失業の認定は、4週間ごとに受ける必要があります。本来、給付制限期間中に認定日はありません。ただし、給付制限期間中でも、訓練の受講開始直後の週型と曜日が同じ「認定日の相当日」までに、訓練受講を申し出て給付制限を解除すれば、訓練受講開始日以降、基本手当を受給できます。

特に注意が必要なのは、給付制限期間が2か月以上で、初回認定日以降かつ給付制限期間中に受講を開始する場合です。申し出の期限を過ぎると、その間の基本手当を受けられなくなります。給付制限が3か月になる場合などは、受講を決めたら、早めにハローワークに相談してください。

申し出をしたあとも、通常の失業認定と同じように、認定日数に応じた職業相談などの求職活動実績が必要です。講座を受けているからといって、求職活動が免除されるわけではありません。

7. 申し出に必要な書類:訓練開始日の分かる領収書または証明書、修了済みなら修了証明書

厚生労働省のリーフレットによると、申し出の際の必要書類は、受講の状況で違います。受給資格決定以降に受講を開始する場合や、受給資格決定時に受講中の場合は、訓練開始日が記載された領収書、または、訓練実施施設による訓練開始日の証明書です。

受給資格決定日より前に訓練を修了している場合は、訓練修了日が記載された修了証明書、または、訓練実施施設による訓練修了日の証明書が必要です。教育訓練給付金の申請時に、これらの書類を提出済みの場合は、その旨をハローワークに伝えます。

厚生労働省のページには、「給付制限解除に係る証明書」の様式も、参考として掲載されています。訓練実施施設に、訓練開始日の証明書を発行してもらう際に、使える様式です。講座を申し込むときに、証明書を発行してもらえるかを、確認しておくと安心です。

8. 前倒しになる額の目安:日額5000円で、給付制限1か月なら15万円、3か月なら45万円

給付制限が解除されると、基本手当を受け取り始める時期が早まります。給付制限は、支給の開始を遅らせるもので、所定給付日数を減らすものではありません。つまり、解除されても、受け取れる総額は変わらず、受け取りが前倒しになります。

編集部が、基本手当日額を仮定して、給付制限が1か月(約30日)と3か月(約90日)のとき、前倒しになる額の目安を計算しました。基本手当日額は、離職前の賃金や年齢で決まります。ハローワークの公表資料では、令和8年8月1日現在の日額の上限は、30歳未満が7450円です。

8.1 【給付制限が解除されたとき、受け取りが前倒しになる額の目安(編集部試算)】

  • 基本手当日額4000円:30日分で12万円、90日分で36万円です。
  • 基本手当日額5000円:30日分で15万円、90日分で45万円です。
  • 基本手当日額7450円:30日分で22万3500円、90日分で67万500円です。

この額は、受け取りが前倒しになる目安で、増える額ではありません。また、受給期間(離職の翌日から原則1年)の中で、所定給付日数を受け取りきることが前提です。受講中の費用負担や、講座の期間も、あわせて考えてください。

9. 【編集者の視点】

今回の整理で、いちばん見落としやすいと感じたのは、申し出の期限です。講座を受け始めても、ハローワークへの申し出が遅れると、解除の効果が、その間の分は得られません。給付制限が1か月と短くなった今は、期限が短く感じられるかもしれません。

もうひとつは、解除の対象が、令和7年4月1日以降に受講を開始した講座に限られる点です。以前から受けている講座は、対象にならない場合があります。受講開始日が、いつかを、まず確認してください。

この記事は、講座を受けることや、退職することを勧めるものではありません。講座の受講料は、自己負担になります。費用と、受け取りの前倒しの額を比べて、ご自身で判断してください。

10. 受給までの流れ:離職、受給資格の決定、待期、給付制限、認定日の順

ハローワークの案内によると、失業保険(基本手当)の流れは、離職、受給資格の決定、受給説明会、失業の認定、受給の順です。離職後に、離職票が届いたら、住居を管轄するハローワークで、求職の申込みをして、離職票を提出します。ここで、受給資格が決定され、離職理由も判定されます。

求職の申込みのあと、失業の状態にある7日間は「待期」と呼ばれ、基本手当は支給されません。自己都合退職の場合は、待期のあとに、給付制限があります。失業の認定は、原則4週間に1度、指定された日にハローワークへ行って受けます。認定を行った日から、通常5営業日で、口座に振り込まれます。

基本手当は、受給期間の中で受け取ります。受給期間は、原則、離職の翌日から1年です。待期の7日と、給付制限の期間も、この1年の中に入ります。そのため、離職後の手続きを先延ばしにすると、使える日数が減ることがあります。

齊藤 慧
退職してすぐは、気持ちの整理もつかないまま、書類や手続きの話が次々に出てきます。何から手をつければよいか分からなくなるのは、自然なことだと思います。迷ったら、ハローワークの窓口に、離職票と状況をそのまま持っていって、相談してみてください。

11. 確認したい3つのポイント:受講開始日、対象講座、申し出の時期

解除を考えるときに、確認したい点を、3つにまとめます。1つ目は、受講開始日です。令和7年4月1日以降に受講を開始した教育訓練等が対象です。2つ目は、対象講座かどうかです。教育訓練給付金の対象講座、公共職業訓練等、短期訓練受講費の対象講座などが当たります。

3つ目は、申し出の時期です。受給資格決定日や初回認定日、認定日の相当日までに、ハローワークに申し出ます。特に、離職後に受講を始める場合は、受講開始日と、認定日の日程を、早めに確認してください。

これらの条件や期限は、個別の離職の状況によって変わります。ご自身の場合にどう当てはまるかは、管轄のハローワークで、受給資格決定のときに、確かめてください。雇用保険の法令や、勤務先の就業規則に関わる点は、関連部署にも確認してください。

齊藤 慧
制度は、知っている人だけが使える、という面があります。給付制限の解除も、申し出がなければ、適用されません。退職は、人生の大きな節目で、お金のことが頭から離れない時期でもあると思います。この記事の数字が、辞める前の見通しを立てる、ひとつの目安になればうれしいです。※本記事は、編集部が厚生労働省が公表する公式の最新一次資料を直接確認の上、執筆・検証しています。

12. 基本手当日額の上限:令和8年8月1日現在、30歳未満が7450円、45歳以上60歳未満が9110円

ハローワークの公表資料によると、令和8年8月1日現在の基本手当日額の上限は、年齢によって違います。30歳未満が7450円、30歳以上45歳未満が8270円、45歳以上60歳未満が9110円、60歳以上65歳未満が7830円です。

実際の日額は、離職前の賃金や年齢で決まり、上限を超えることはありません。ご自身の日額は、ハローワークで確認してください。前倒しの額の目安を出すときは、この上限を、日額の最大の目安として、考えてみてください。

日額が同じでも、給付制限の長さで、前倒しになる額は大きく変わります。たとえば、日額が上限の9110円なら、30日分は27万3300円、90日分は81万9900円です。給付制限が3か月になる場合ほど、解除の効果が大きくなります。

13. 認定日と求職活動:解除されても、認定ごとの求職活動実績は必要

失業の認定は、原則として4週間に1度です。指定された日に管轄のハローワークへ行き、「失業認定申告書」に求職活動の状況などを書いて、「雇用保険受給資格者証」とともに出します。認定の対象になる期間は、原則として、前回の認定日から今回の認定日の前日までです。

この期間中に、原則2回以上の求職活動の実績が必要です。ただし、基本手当の支給に係る最初の認定日の認定対象期間は、1回以上です。教育訓練等を受けて給付制限が解除された場合も、厚生労働省のリーフレットは、通常の失業認定と同様に、認定日数に応じた求職活動実績が必要だと示しています。

何が求職活動の実績に当たるかは、ハローワークの案内に従ってください。講座を受けていても、認定日ごとの実績は、別に確認されます。

14. 【編集者の視点】

給付制限の解除は、「受講したら自動的に外れる」ものではありません。申し出という手続きが必要で、書類をそろえ、期限を守る必要があります。制度があることを知っていても、手続きを忘れると、使えません。

もうひとつは、費用と時間の問題です。講座の受講料は、自己負担です。前倒しになる額は、受給できる総額が増えるわけではないため、講座を受ける目的は、あくまで、仕事に役立つ学びであることが大切だと思います。

退職を決める前に、ハローワークの窓口で、ご自身の離職理由での給付制限の長さと、受けたい講座が対象かどうかを、相談してみてください。早めの相談が、選べる道を広げます。

15. まとめ

退職日が令和7年4月1日以降の自己都合退職は、待期の7日のあと、原則1か月は基本手当が支給されません。5年間に2回以上の自己都合退職や、重責解雇の場合は、3か月です。

令和7年4月1日以降に受講を開始した教育訓練等を、離職日前1年以内に受けた方、または離職日以後に受けている方は、給付制限が解除されます。離職後に受講を始める場合は、認定日の相当日までに、ハローワークへ申し出ます。

日額5000円の場合、給付制限1か月の解除で、受け取りが約15万円分、前倒しになります(編集部試算)。受給できる総額は変わりません。個別の判断は、管轄のハローワークに確認してください。

16. よくある質問

16.1 Q. 自己都合で退職すると、失業保険はすぐにもらえませんか?

待期の7日のあと、給付制限があります。退職日が令和7年4月1日以降なら、原則1か月です(厚生労働省)。

16.2 Q. 給付制限が3か月になるのは、どんな場合ですか?

退職日から遡って5年間のうちに、2回以上、正当な理由なく自己都合退職し、受給資格決定を受けた場合です。重責解雇の場合も3か月です(厚生労働省)。

16.3 Q. 給付制限は、どうすれば解除されますか?

令和7年4月1日以降に受講を開始した教育訓練等を、離職日前1年以内に受けた、または離職日以後に受けていれば、解除されます。ハローワークへの申し出が必要です(厚生労働省)。

16.4 Q. どんな講座が対象ですか?

教育訓練給付金の対象となる教育訓練、公共職業訓練等、短期訓練受講費の対象となる教育訓練、これらに準ずる訓練です(厚生労働省)。

16.5 Q. 途中でやめた講座も、対象になりますか?

離職日前1年以内に受けた場合は、途中退校は該当しません(厚生労働省)。

16.6 Q. 申し出は、いつまでにしますか?

受講開始以降、受給資格決定日や初回認定日までです。初回認定日以降に受講を開始した場合は、受講開始日の直後の認定日までです。給付制限期間中でも、認定日の相当日までに申し出れば解除されます(厚生労働省)。

16.7 Q. 申し出に必要な書類は何ですか?

訓練開始日が記載された領収書、または訓練開始日の証明書です。受給資格決定日前に修了している場合は、修了証明書などが必要です(厚生労働省)。

16.8 Q. 解除されると、もらえる総額は増えますか?

増えません。受け取りが前倒しになります。給付制限は、支給の開始を遅らせるもので、所定給付日数を減らすものではありません(編集部試算の前提)。

16.9 Q. 待期の7日も、なくなりますか?

なくなりません。給付制限が解除されても、待期の7日は残ります(厚生労働省のリーフレットのイメージ)。

16.10 Q. 基本手当日額の上限は、いくらですか?

令和8年8月1日現在、30歳未満が7450円、30歳以上45歳未満が8270円、45歳以上60歳未満が9110円、60歳以上65歳未満が7830円です(ハローワーク)。

16.11 Q. 解除されても、求職活動は必要ですか?

必要です。通常の失業認定と同様に、認定日数に応じた求職活動実績が必要です(厚生労働省のリーフレット)。

参考資料

齊藤 慧