4. 投資信託委託会社等の外国株式の取得超、2024年度は10兆3996億円・2025年度は8兆5035億円
同じ統計で、年度ごとの投資信託委託会社等による外国の株式・投資ファンド持分の取得超を並べると、次のとおりです。
- 2023年度(2023年4月〜2024年3月):6兆9976億円
- 2024年度(2024年4月〜2025年3月):10兆3996億円
- 2025年度(2025年4月〜2026年3月):8兆5035億円
4.1 2026年4〜9月は6兆5808億円、前年同期の3兆5188億円を上回る
2026年度に入ってからの4〜9月の取得超は6兆5808億円で、2025年4〜9月の3兆5188億円を3兆620億円上回りました。月ごとの金額は、5月の6146億円から9月の1兆3603億円まで幅があります。
4.2 月ごとの金額は振れるので、1か月だけで判断しない
2025年は1月の1兆6857億円に対して7月は3335億円と、同じ年の中でも5倍以上の開きがありました。統計の数字を見るときは、1か月の増減ではなく、数か月の累計や前年同期と並べて確かめます。
5. 新NISAの積立投資で知っておきたい2つの注意点
外国の株式に投資する投資信託でも、新NISAの制度上の注意点は国内の投資信託と同じです。
5.1 元本割れの可能性があり、損益通算や繰越控除はできない
投資信託は値動きがあり、元本割れの可能性があります。NISA口座で出た損失は、課税口座の利益と相殺する損益通算や、翌年以降に繰り越す繰越控除の対象になりません。
5.2 売却して空いた非課税保有限度額を使えるのは翌年以降
金融庁によると、売却した商品の簿価(取得金額)の分だけ非課税保有限度額が復活し、再利用できるのは翌年以降です。同じ年のうちに枠は戻りません。
6. 外国株式の投資信託を新NISAで積み立てる前に目論見書で確かめたいこと
外国の株式に投資する投資信託は、基準価額が株価だけでなく為替の動きでも変わります。積み立てを始める前や積立先を見直すときに、目論見書や月次レポートで次の点を確かめます。
6.1 投資先の国・地域別の比率と、為替ヘッジの有無
月次レポートの国・地域別構成比で、どの国にどれだけ投資しているかが分かります。目論見書には為替ヘッジを行うかどうかも書かれているので、あわせて確かめます。
6.2 信託報酬と、つみたて投資枠の対象商品かどうか
つみたて投資枠で買えるのは、金融庁が届出を受けた対象商品だけです。対象商品かどうかと信託報酬の水準は、金融庁の「つみたて投資枠対象商品」の一覧でも確かめられます。
7. まとめ
財務省の「対外及び対内証券売買契約等の状況」によると、投資信託委託会社等による外国の株式・投資ファンド持分の取得超は、2026年9月に1兆3603億円、1〜9月の累計で9兆9667億円となり、前年同期の約1.4倍でした。この金額には新NISA以外の投資信託の分も含まれます。
新NISAで外国の株式に投資する投資信託を積み立てている人は、月次レポートで国・地域別の比率とコストを確かめておきましょう。
※本記事は統計と制度を解説するもので、特定の金融商品の購入・売却を勧めるものではありません。投資には元本割れのリスクがあり、最終的な投資判断はご自身で行ってください。