新NISAのつみたて投資枠で、全世界株式や米国株式に投資する投資信託を積み立てている人は多いのではないでしょうか。投資信託を通じて外国の株式に向かうお金の動きは、国の統計でも確かめられます。

財務省が2026年10月8日に公表した「対外及び対内証券売買契約等の状況」によると、投資信託委託会社等による外国の株式・投資ファンド持分の取得超は、2026年9月に1兆3603億円、1〜9月の累計で9兆9667億円でした。前年同期の7兆325億円の約1.4倍です。

この記事では、新NISAの基本と、財務省の統計で見た投資信託を通じた外国株式への投資の動き、つみたて投資枠でインデックス投信を選ぶときに避けたいことを確認します。

なお、新NISAの制度に関する詳しい解説は、下記の記事より一部を引用・参照しています。

【新NISAシミュレーション】月10万円×15年積立+放置で資産はどう化ける?月3万円の少額戦略も公開
【新NISAシミュレーション】月10万円×15年積立+放置で資産はどう化ける?月3万円の少額戦略も公開

1. 新NISAの非課税保有限度額は1800万円、つみたて投資枠は年120万円まで

はじめに、新NISAのしくみを確認します。金融庁によると、NISA口座で投資した金融商品から得られる売却益や配当・分配金は非課税です。課税口座では、通常、約20%の税金がかかります。

年間投資枠はつみたて投資枠が120万円、成長投資枠が240万円で、生涯の非課税保有限度額は1800万円(うち成長投資枠は1200万円)です。非課税で保有できる期間に期限はありません。

つみたて投資枠の上限については、LIMOの記事「【新NISAシミュレーション】月10万円×15年積立+放置で資産はどう化ける?月3万円の少額戦略も公開」で次のように説明しています。

つみたて投資枠の年間上限額は120万円です。そのため、毎月10万円ずつ積み立てることで制度の上限まで活用できます。

出所:【新NISAシミュレーション】月10万円×15年積立+放置で資産はどう化ける?月3万円の少額戦略も公開

2. 投資信託委託会社等の外国株式の取得超、2026年1〜9月の累計は9兆9667億円

財務省の「対外及び対内証券売買契約等の状況」は、国内の投資家が外国の証券をどれだけ買い、どれだけ売ったかを月ごとにまとめた統計です。投資家の部門別に、投資信託委託会社等(投資信託委託会社と資産運用会社)の売買も公表しています。

投資信託委託会社等による外国株式・投資ファンド持分の取得超は、2026年1〜9月の累計で9兆9667億円となり、前年同期の7兆325億円を上回りました1/2

財務省の対外及び対内証券売買契約等の状況をもとに、投資信託委託会社等による外国の株式・投資ファンド持分の月ごとの取得超を、2025年と2026年の1月から9月まで棒グラフで比べた図。2026年9月は1兆3603億円、1〜9月の累計は2026年が9兆9667億円、2025年が7兆325億円

出所:財務省「対外及び対内証券売買契約等の状況(指定報告機関ベース)」投資家部門別対外証券投資(株式・投資ファンド持分)をもとにLIMO編集部作成

2026年の月ごとの取得超(取得から処分を差し引いた額)は、次のとおりです。

  • 1月:1兆4636億円
  • 2月:1兆940億円
  • 3月:8283億円
  • 4月:1兆2509億円
  • 5月:6146億円
  • 6月:7666億円
  • 7月:1兆2426億円
  • 8月:1兆3458億円
  • 9月:1兆3603億円

2.1 2026年9月は1兆3603億円の取得超、取得額は5兆2614億円

2026年9月の投資信託委託会社等による外国の株式・投資ファンド持分は、取得が5兆2614億円、処分が3兆9012億円で、差し引き1兆3603億円の取得超でした(四捨五入のため、取得と処分の差とは一致しない場合があります)。7月から3か月続けて1兆2000億円を超えています。

2.2 1〜9月の累計は前年同期の約1.4倍、新NISAが始まった2024年の同期も上回る

1〜9月の累計は、2026年が9兆9667億円、2025年が7兆325億円、2024年が8兆3173億円です。2026年は前年同期を2兆9342億円上回り、新NISAが始まった2024年以降の同じ期間で最も多くなりました。

ただし、この統計の投資信託委託会社等には、新NISAで積み立てられている投資信託のほか、課税口座で買われた投資信託や、個人以外が保有する投資信託の分も含まれます。新NISAだけの金額は、この統計からは分かりません。

3. つみたて投資枠のインデックス投信選びで避けたい5つのこと

外国の株式に投資する投資信託は、商品によって投資先の国や地域、コストが違います。つみたて投資枠でインデックス投信を選ぶときに避けたいのは、次の5つです。

インデックス投信選びで避けたい5つのこと2/2

インデックス投信選びで避けたいのは、コストを確かめずに選ぶ、投資対象を知らずに選ぶ、ひとつの地域・テーマに集中する、短期の値動きで売買を繰り返す、似た投資信託を重ねて持つの5つ

出所:LIMO編集部作成

3.1 信託報酬などのコストを確かめずに選ぶ

投資信託の信託報酬は、保有している間ずっと差し引かれます。同じ指数に連動する投資信託どうしなら、まずコストを見比べます。

3.2 投資先の国や資産を知らずに「人気だから」で選ぶ

何の指数に連動し、どの国や資産に投資しているかは、目論見書や月次レポートで確かめられます。名前に「全世界」と付く投資信託でも、国別の比率は商品ごとに示されています。

3.3 ひとつの国や業種に投資が偏りすぎる

特定の国や業種に偏ると、その地域やテーマの値動きの影響を大きく受けます。

3.4 値下がりのたびに売買を繰り返す

値下がりのたびに売ったり積み立てを止めたりすると、時間をかけて買う時期を分ける積立投資の考え方から離れてしまいます。

3.5 連動する指数が同じ投資信託を重ねて持つ

名前の違う投資信託でも、連動する指数が同じなら中身はほぼ同じです。複数持つ前に、投資先が重なっていないかを確かめます。

財務省の統計では、投資信託委託会社等による外国の株式・投資ファンド持分の取得超が、2026年1〜9月の累計で9兆9667億円と、前年同期の約1.4倍になりました。9月も1兆3603億円の取得超でした。

外国の株式に投資する投資信託を新NISAで積み立てている場合は、目論見書や月次レポートに載っている国・地域別の構成比で、自分の積立先がどの国に投資しているかを確かめられます。

ここからは、2024年以降の年ごとの動きと、新NISAで外国株式の投資信託を積み立てるときの注意点を確認します。