とある会社に勤務する中堅社員の主人公。今日は珍しく定時で仕事が終わり、残業をしないで帰ることにしました。

帰り支度をし、「係長、お疲れ様です。」と、挨拶をしてオフィスを出ようとしたところ、係長から「俺が、まだいるのに帰るのか?今月の残業時間、まだ余裕あるんだろ?もう少しやっていきなさい。」と引き止められてしまいます。

「係長が残っている限り、残業規制ギリギリまで仕事しなきゃいけないのかよ…」と心の中でつぶやく主人公。そして、脳内で妄想スイッチが入ります。

「喜べ。今月は特別に200時間まで残業してOKになったぞ。」と主人公を前に嬉しそうに報告をする係長。「毎日10時間も残業⁈ そんなに仕事あるのかよ…。」と心の中でつぶやく主人公。長い、長い残業時間、黙々と作業をこなす主人公に、「君ー、その仕事が終わったら、こちらに来て相手をしなさい。午前3時までな。」と、挑戦中のゲームのコントローラーを握りしめながら声をかける係長…。「そんなことで残っているなら、早く帰らせてくれよ…。」(妄想終了)

「ああ、これが生活残業ってやつか…。」と観念した主人公は、自席でゲームに興じながら「残業」をする係長につきあい、書類の整理でもすることにして、自席に引き返しました。

係長の様子をうかがいつつ、適当な仕事で時間をつぶしていると、後ろから新人女子が、こそこそと声をかけてきました。「まだ、帰っちゃダメなんですか?」「ああ、係長が帰らない限りはな…。」と、ため息交じりに返事をすると、それを聞いた新人女子は少し考え、いいことを思いついたという顔をして、どこかに行ってしまいました。

しばらくすると、「あれ?ネットワークエラー?」と慌てだす係長。どうやら、急にインターネットへの接続が切れてしまったらしいのです。急いでパソコンをあちこち確認しますが、再びつながる気配はありません。ゲームがいいところだったのか、係長はがっくりとうなだれながら「俺は帰る。お疲れ様。」と、そそくさと帰り支度をして去っていきました。

誰の仕業かすぐにピンときた主人公。早速、新人女子のもとに行き、「何かやったのか?」と聞いてみます。「何って…。Wifiルーターのケーブルを抜いただけですよ。」と新人女子はにっこり。

今も昔も、問題視されている生活費を稼ぐことを目的として行われる「生活残業」。残業時間を規制したり、ノー残業デーを設けるなど、働き改革とあわせて対策をしている企業も多いようですが、この係長のように、「上司がいると部下が帰りにくい。」という状況を巧みに利用し、管理する側自らが、残業を希望しない部下をつきあわせてまで…となると、はてさて、いかがなものでしょうか。

新人女子の、「元を断つ」作戦の是非はさておき、「上司が帰らないから、仕方なく今日も残業…」という状況に嘆いている読者の中には、思わずニヤリとしてしまった方もいるのではないでしょうか。次回もどうぞお楽しみに。

【マンガ記事】妄想シャイン

入社3年目でようやくこなれてきたサラリーマンの主人公は、ストレスが溜まるとひたすら妄想しながら乗り切る、妄想社員。オフィスでよくある、ちょっとしたイライラやモヤモヤを、今日も妄想しながら乗り切ります。

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