4. 新NISAのつみたて投資枠の購入額を増減・維持した理由は「定時定額の積立投資を継続したいため」が19.8%

日本証券業協会の調査では、2025年につみたて投資枠で購入した2777人に、購入額を増やした・減らした・変えなかった理由を複数回答で聞いています。

4.1 「特に理由はない」を除くと、積立の継続と余剰資金の変動が上位

報告書によると、「特に理由はない」を除いた理由の上位は、「定時定額の積立投資を継続したいため」の19.8%と、「生活資金等を差し引いた余剰資金が変動するため」の15.8%でした。

4.2 成長投資枠は「年間投資枠の限度額まで購入したいため」が17.2%

成長投資枠を2025年に使った3027人では、「特に理由はない」を除くと、「年間投資枠の限度額まで購入したいため」が17.2%、「市場動向を踏まえて判断するため」が15.4%でした。

上位に挙がった理由は、つみたて投資枠と成長投資枠で異なりました。

5. 新NISAの積立額を増やす前に、家計で確かめておきたい3つのこと

増減・維持の理由で「特に理由はない」を除いて2番目に多かったのが「余剰資金の変動」だったように、新NISAの積立額は家計の状況と切り離せません。増額を考えるときは、次の3点を書き出しておくと判断しやすくなります。

5.1 生活費とは別に、すぐ使える預貯金を残しているか

投資信託は値動きがあり、元本割れの可能性があります。急な出費のたびに取り崩すことにならないよう、生活費とは別に、すぐ引き出せる預貯金を確保しておきます。

5.2 NISA口座の損失は、ほかの利益と相殺できない

通常の課税口座なら、損失をほかの利益と相殺する損益通算や、翌年以降に繰り越す繰越控除ができます。NISA口座で出た損失は、これらの対象になりません。

5.3 売却して空いた非課税保有限度額を使えるのは翌年以降

金融庁によると、売却した商品の簿価(取得金額)の分だけ非課税保有限度額が復活し、再利用できるのは翌年以降です。一度増額して売却することになっても、同じ年のうちに枠は戻りません。

増額する場合は、毎月いくらまでなら長く続けられるかを、家計簿や通帳の記録で確かめてから金融機関の積立設定を変えるようにしましょう。

6. まとめ

日本証券業協会の「個人投資家の証券投資に関する意識調査報告書」によると、2025年の1年間につみたて投資枠で購入した額は平均70.6万円でした。2026年の購入額を前年より増やした人はつみたて投資枠で17.9%、成長投資枠で24.6%で、つみたて投資枠では「変わらない」が44.6%と最も高くなっています。

購入額を増減・維持した理由には、積立の継続と余剰資金の変動が挙がりました。平均額は目安にとどめ、自分の積立額と家計の余裕を書面で確かめ、家族とも共有したうえで続けていきましょう。

※本記事は制度や調査結果を解説するもので、特定の金融商品の購入・売却を勧めるものではありません。投資には元本割れのリスクがあり、最終的な投資判断はご自身で行ってください。

参考資料