3. 緊急通報システムの利用料を年額にすると、板橋区の課税世帯は1万6800円

緊急通報システムの利用料は月額で示されていますが、長く使う前提の機器なので、年額に直すと家計への影響が見えやすくなります。

3.1 課税か非課税かで、年額の差は浜松市が1万3200円、板橋区が1万2000円

月額の利用料を12倍すると、次のようになります(LIMO編集部で計算)。

  • 浜松市の市民税課税世帯:月1100円×12か月=年1万3200円
  • 浜松市の市民税非課税世帯:年0円
  • 板橋区の住民税課税世帯:月1400円×12か月=年1万6800円
  • 板橋区の住民税非課税世帯:月400円×12か月=年4800円

課税世帯と非課税世帯の差は、浜松市で年1万3200円、板橋区で年1万2000円です。

3.2 通話料や機器の紛失・破損は別に負担する

浜松市では、通話料と週1回の通信テスト代は利用者の実費負担です。静岡市も、毎日の動作確認の通話料として1日10円程度がかかるとしています。板橋区では、機器やペンダントを紛失・破損した場合に実費相当分を自己負担します。利用料が無料でも、こうした費用は別にかかります。

4. 板橋区の緊急通報システムは、合鍵と緊急連絡先の準備が要る

緊急通報システムは、申し込めばすぐに使えるとは限りません。板橋区の案内をもとに、申し込む前にそろえておきたいものを確認します。

4.1 固定電話か携帯電話が必要で、回線によっては固定電話型が使えない

板橋区では、固定電話か携帯電話を持っていることが利用の条件です。固定電話の回線があれば原則として固定電話型、電話回線がないか携帯電話だけの場合は固定電話不要型を案内しています。一部の回線では固定電話型を使えません。

4.2 合鍵1本を事業者に預け、緊急連絡先を登録する

板橋区では、自宅の合鍵1本を原則として事前に事業者へ預け、緊急連絡先も登録します。緊急連絡先になる人には、申請の前に了承を得ておく必要があります。民間の賃貸住宅に住んでいる場合は、機器を壁に取り付けるため、家主や管理人の承諾も求められます。

5. 利用料の区分を決めるのは「世帯」の住民税、同居の家族の課税状況も見る

見守りのように毎月続く費用は、誰の収入から払うのかと、どの区分の料金になるのかを先に確かめておくことが大切です。

静岡市は「全世帯員が市民税非課税の世帯」と定めています。親本人に住民税がかかっていなくても、同居している子どもに住民税がかかっていれば、住民税非課税世帯にはあたりません。板橋区では、本人や同じ世帯の人に1月2日以降に転入した人がいる場合、課税(非課税)証明書の提出を求めています。

世帯全員の課税状況は、毎年6月ごろに届く住民税の通知書や、市区町村が発行する課税(非課税)証明書で確かめられます。申し込む前に家族で書類を見せ合っておくと、利用料の区分で迷わずに済みます。

6. まとめ

住民税非課税世帯は、世帯の全員が均等割も所得割もかからない世帯です。浜松市では、単身なら前年の合計所得金額41万5000円以下が基準で、45万円以下なら所得割だけが非課税になります。

高齢者の緊急通報システムの利用料は、浜松市が非課税世帯で無料・課税世帯で月1100円、板橋区が非課税世帯で月400円・課税世帯で月1400円、静岡市は非課税世帯などに限って無料と、市区町村によって分かれています。ひとり暮らしの家族の見守りを考えるときは、住んでいる市区町村の高齢者福祉の担当課や地域包括支援センターに、対象と利用料を問い合わせてみてはいかがでしょうか。

参考資料

和田 直子