4. 65歳以上の単身無職世帯の家計、2025年平均で住居費は月1万1416円

総務省の「家計調査報告(家計収支編)2025年(令和7年)平均結果の概要」から、65歳以上の単身無職世帯の1か月の家計を見てみます。生活保護を受けていない世帯も含めた全国の平均です。

4.1 可処分所得11万8465円に対し、消費支出は14万8445円

  • 実収入:13万1456円(うち社会保障給付12万212円)
  • 可処分所得:11万8465円
  • 消費支出:14万8445円
  • 不足分:2万9980円

不足分の2万9980円は、消費支出14万8445円から可処分所得11万8465円を引いた額です。

4.2 消費支出のうち住居費は1万1416円で7.7%

消費支出14万8445円のうち、家賃・地代や設備修繕などの住居費は1万1416円で、全体の7.7%でした。持ち家に住む世帯も含めた平均の額です。

家計調査の数字は、生活保護の最低生活費とは計算の仕方が違います。生活保護では家賃は住宅扶助として、住んでいる地域や世帯の人数で決まる上限の範囲内で実費が支給されるため、家計調査の平均とそのまま比べるものではありません。

5. 生活扶助基準額の例、北九州市の68歳ひとり暮らしは令和8年10月から月7万5350円

生活扶助の基準額は、住んでいる地域の級地や世帯の人数、年齢で変わります。北九州市は、令和8年10月からの生活保護基準の見直しにあわせて、世帯類型ごとの生活扶助基準額の例を公表しています。

5.1 ひとり暮らしの高齢者世帯から夫婦と子1人の世帯まで5つの例

  • 一人暮らしの高齢者世帯(75歳):6万8820円→6万8980円
  • 一人暮らしの高齢者世帯(68歳):7万4350円→7万5350円
  • 夫婦の高齢者世帯(68歳、65歳):11万9470円→12万1470円
  • 母子の2人世帯(30歳、4歳):11万8290円→12万290円
  • 夫婦と子1人の世帯(32歳、29歳、4歳):14万9940円→15万2940円

左が令和7年10月、右が令和8年10月の額です。障害者加算や母子加算、児童養育加算などの加算は含まれていません。家賃は、この生活扶助とは別に住宅扶助として支給されます。

6. 代理納付に切り替わったら、口座に入る保護費と家主へ支払われる額を確かめる

代理納付になると、家賃にあたる分は福祉事務所から家主へ直接支払われ、口座に入る保護費はその分少なくなります。入金額が変わって戸惑わないよう、次の点をケースワーカーに確かめておくと安心です。

  • 代理納付が始まる月と、家主へ支払われる費目(家賃・共益費など)とその額
  • 介護保険料など、ほかに代理納付になっている費用があるかどうか
  • これまで口座振替で家賃を払っていた場合、その引き落としを止める手続きが必要かどうか

家賃の二重払いや引き落とし不能を避けるには、切り替えの前後数か月の通帳を見比べるのが確実です。居住サポート住宅に移るときは、事業者と福祉事務所の両方に、家賃をどの方法で納めるのかを確認しておきましょう。

7. まとめ

被保護者調査(令和6年度確定値)によると、生活保護を受けている世帯(保護停止中を除く)は164万1902世帯で、高齢者世帯が55.2%を占めていました。

住宅扶助は世帯主などにお金で交付するのが原則ですが、生活保護法第37条の2により、福祉事務所が家賃を本人に代わって家主へ支払う代理納付もできます。2025年10月に始まった居住サポート住宅では、認定事業者の通知があれば家主への支払いが原則とされています。

家賃の支払い方が変わると、口座に入る保護費の額も変わります。自分の家賃がどのように支払われているか、担当のケースワーカーに確かめてみてはいかがでしょうか。

参考資料

和田 直子