3. 【上の2人が高校を卒業したら】人数に入るかどうかで下の子の手当が変わる
上の子が高校を卒業したあとの2029年度からは、上の子の分の手当はなくなります。このとき、下の子が第3子のままかどうかで、受け取る金額が変わります。
上の子が数に入る場合は、真ん中の子の1万円と下の子の3万円で、毎月の合計は4万円、1年分は48万円です。上の子が数に入らない場合は、下の子が第2子として数えられて月1万円になるため、毎月の合計は2万円、1年分は24万円です。
2031年度からは真ん中の子も高校を卒業していて、手当を受け取るのは下の子だけになります。上の2人がどちらも数に入っていれば、下の子は第3子のまま月3万円で、1年分は36万円です。2人とも数に入らない場合や、どちらか1人だけが数に入る場合は、下の子は第2子以下として月1万円、1年分は12万円になります。
高校を卒業したあとの進路や暮らし方によって、親が生計費を負担するかどうかは家庭ごとに変わります。上の子が高校3年生になるころには、真ん中の子の分も含めて、どちらにあたりそうかを確認しておきたいところです。
4. 【下の子が高校を卒業するまで】これから受け取る手当の合計は?
2033年度には、上の子が22歳の年度末を過ぎて数に入らなくなります。下の子は第2子以下として数えられるため月1万円となり、1年分は12万円です。下の子が高校を卒業する2033年度の年度末で、この3人きょうだいの児童手当は終わります。
2026年度から2033年度までの8年分を合計すると、上の2人が22歳の年度末までどちらも数に入る場合は360万円、2人とも数に入らない場合は264万円で、その差は96万円です。上の子だけが数に入る場合は、2029年度と2030年度の1年分が48万円になるため、8年分は312万円です。
12月の支給(10月分・11月分)から数えた場合、これから受け取る見込みの金額は、上の2人がどちらも数に入る場合で330万円、2人とも入らない場合で234万円になります。いずれも今の制度が続いた場合の試算で、制度が変われば金額も変わります。
5. 【手続き】上の子が高校を卒業するころに確かめたいこと
上の子が高校を卒業したあとも下の子を第3子として数えるには、親が上の子の生計費を負担していることが前提になります。こども家庭庁の「児童手当制度のご案内」では、上の子(児童の兄姉等)について、監護に相当する世話等と生計費の負担をしている人が出す添付書類として、「監護相当・生計費の負担についての確認書」が挙げられています。
また、受給者や配偶者、児童だけでなく、児童の兄姉等の住所や氏名が変わったときも、住んでいる市区町村への届出が必要とされています。上の子がひとり暮らしを始めるなどして住所が変わるときも、この届出にあたります。公務員の場合は、勤務先が窓口です。
第3子以降として手当を受ける子どもは、全国でどのくらいいるのでしょうか。こども家庭庁の「令和6年度児童手当事業年報」によると、第3子以降の支給対象児童数(一般受給資格者の分)は、令和7年2月末現在で217万9091人でした。令和6年10月からは、第3子以降を数える対象の年齢が、18歳の年度末から22歳の年度末まで延長されています。
6. まとめにかえて
高1・中2・小5の3人きょうだいの場合、児童手当は今の毎月5万円から、上の子が高校を卒業すると4万円または2万円に、真ん中の子も卒業すると3万円または1万円に変わっていきます。下の子が高校を卒業するまでの8年分の合計は、上の2人が数に入るかどうかで360万円と264万円に分かれました。
子どもの人数や年の差、進路は家庭ごとにさまざまで、受け取る金額や金額が変わる年度も家庭によって異なります。まずは、わが子の学年を図のように並べ、それぞれの子が何年度まで対象になるのか、第何子として数えられるのかを書き出してみてはいかがでしょうか。
そのうえで、年度ごとの金額の変わり目を家計の予定と並べておくと、教育費などの準備の見通しも立てやすくなりそうです。制度の詳しい中身や手続きは、こども家庭庁の案内と、住んでいる市区町村の窓口で確かめておきましょう。
7. 編集部よりコメント
ただ、この条件は学年や年齢だけでは決まらず、親が監護に相当する世話等をし、暮らしの費用を負担しているかどうかがかかわります。きょうだいの年の差によっては、数に入る期間と入らない期間の両方が出てくることもあります。わが子の学年を年度ごとに書き出して、どの年度に何が変わるのかを先に見ておくことが大切です。金額だけでなく変わる時期まで分かっていると、先の予定を考えるときの手がかりになります。上の子の進路が決まる時期と重なることも多いので、早めに確かめておくと落ち着いて準備できるでしょう。
参考資料
宮野 茉莉子
