4. 国民健康保険料の天引きは口座振替にも変えられる

国民健康保険料は原則として天引きされますが、申し出れば納め方を変えることもできます。変えるときの手続きと注意点を見ておきましょう。

4.1 口座振替への変更

市区町村に申し出ると、口座振替で納める方法を選べます。保険料に滞納がないことなど、一定の要件があります。

切り替えには時間がかかる点に注意が必要です。たとえば藤沢市では、支払元との調整に2カ月から3カ月ほどかかります。

そのため、申し込んだあとも天引きされることがあります。多く納めた分は、後日に還付されます。

4.2 社会保険料控除を受ける人

天引きで納めた国民健康保険料を社会保険料控除に申告できるのは、天引きされた本人だけです。

天引きされた額は、1月中旬に届く「公的年金等の源泉徴収票」で確かめられます。

納め方を変えると、控除を受ける人や家計のお金の流れも変わります。変更を考えるときは、要件と切り替わる時期を、住んでいる市区町村の国民健康保険の窓口で確かめておくと安心です。

4.3 【元公務員の視点】天引きの額が変わったとき

筆者が元公務員として国民健康保険を担当していた頃、天引きにあわせて保険料を割り振る作業も扱っていました。窓口では「天引きの額が急に上がった」という相談をよく受けてきました。

年間の保険料が同じでも、仮徴収と本徴収とで1回の額は変わります。この仕組みを知っておくと、額が変わった理由をつかみやすくなります。

確かめるときは、国民健康保険料の通知書を出して、年額と1回分を分けて見てみてください。保険料そのものが上がったのか、1回分の割り振りが変わっただけなのかを見分けやすくなります。

5. まとめにかえて

天引きされる国民健康保険料は、10月の支給分から本徴収に切り替わり、12月15日の支給分はその2回目です。前の年度から保険料が変わっていれば、1回の天引き額も8月までとは変わります。

大阪府の料率で試算すると、70歳の単身世帯で年約21万7323円でした。振込額に違和感があれば、国民健康保険料の通知書を手元に用意して、住んでいる市区町村の窓口に尋ねてみてください。

参考資料

太田 彩子