4. 【国民年金】2026年10月から「子どもが1歳になるまで」保険料が免除に
2026年10月から、国民年金保険料の「育児免除制度」が始まりました。日本年金機構の案内から確認します。
4.1 父母ともに対象、所得要件はない
対象は、1歳になるまでの子を養育する国民年金第1号被保険者(自営業者、農業者、学生、無職の方など)の実父母・養父母です。子と親子関係があり、同じ住所に住んでいることが要件で、所得の要件はありません。第1号被保険者であれば、夫婦ともに対象になります。
4.2 免除された期間は、納付したものとして年金額に反映
実母の場合は、出産前後の産前産後免除期間に引き続く9か月間、実父や養父母の場合は、子を養育することになった月から1歳の誕生日の前月までの最大12か月間の保険料が免除されます。免除された期間は、保険料を納付したものとして老齢基礎年金の額に反映されます。
4.3 届出はマイナポータルからもできる
届出は、住民登録をしている市区町村の国民年金担当窓口のほか、スマートフォンなどからマイナポータルで電子申請もできます。産前産後免除の届出とあわせて届け出ることも可能です。なお、マイナンバーを使った情報連携で親子関係などが確認できる実母は、届出が不要になる場合があります。
会社員や公務員など厚生年金に加入している方は、この制度ではなく、産前産後休業・育児休業などの期間に厚生年金保険料が免除される別の制度の対象です。第3号被保険者は、育児免除制度の対象ではありません。
5. 【国民年金】納付が難しいときは、免除・猶予の制度がある
出産や子育て以外でも、経済的な理由で保険料の納付が難しいときは、免除や猶予の制度を利用できます。
5.1 未納のままにせず、免除・猶予の申請を
所得が一定以下の場合は、保険料の全額または一部が免除される制度があります。50歳未満の方には納付猶予制度、学生には学生納付特例制度もあります。未納のままにしておくと、将来の年金を受け取れなくなるおそれがあるため、納付が難しいときは早めに申請することが大切です。
5.2 10年以内なら追納できる
免除や猶予の承認を受けた期間は、保険料を全額納付した場合に比べて、将来の年金額が少なくなります。承認を受けた期間が10年以内であれば、あとから保険料を納める「追納」ができます。ただし、当時の保険料額に経過期間に応じた加算額が上乗せされることがあります。
6. 【FPの視点】保険料は「払い損」ではなく、老後と万が一への備え
国民年金保険料は、毎月の家計にとって小さくない負担です。ただし、納めた保険料は老齢基礎年金だけでなく、障害年金や遺族年金といった万が一の保障にもつながっています。
6.1 前納や口座振替で負担を少しでも軽く
まとまったお金を用意できる場合は、前納を活用すると割引が受けられます。毎月の納付でも、当月末の口座振替にすると月60円の割引になります。ご自身の家計に合った納付方法を選びましょう。
6.2 育児免除は届出を忘れずに
育児免除制度は、届出によって受けられる制度です。対象になる方は、出産や子育ての準備とあわせて手続きをしておきましょう。ご自身の納付状況や将来の年金見込み額は、「ねんきんネット」などで確認できます。
7. まとめにかえて
2026年度の国民年金保険料は月1万7920円で、2027年度は月1万8290円になります。2年分を口座振替で前納すると、1万7370円の割引が受けられます。保険料を40年納めると、老齢基礎年金は2026年度で満額の年84万7300円です。
2026年10月からは、子どもが1歳になるまでの保険料が父母ともに免除される育児免除制度が始まりました。免除された期間は、保険料を納付したものとして老齢基礎年金に反映されます。
保険料の額や制度の内容は見直されることがあります。最新の内容は、日本年金機構や厚生労働省の情報で確認し、分からない点はお近くの年金事務所や市区町村の国民年金担当窓口に相談してみてください。
参考資料
村岸 理美