自営業やフリーランスの方、学生、無職の方などが毎月納めている国民年金保険料。2026年度の保険料は月1万7920円です。家計に占める負担は小さくないからこそ、「納めた保険料が将来の年金にどうつながるのか」を知っておきたいところです。

筆者はFP(ファイナンシャルプランナー)として家計相談に携わってきましたが、「出産や子育てで収入が減ると、国民年金保険料の支払いが大変」という声を耳にします。2026年10月からは、子どもが1歳になるまでの期間の国民年金保険料が、父母ともに免除される「育児免除制度」が始まりました。

この記事では、日本年金機構の資料をもとに、国民年金保険料の金額や前納による割引、保険料を納めた期間が老齢基礎年金にどう反映されるかを確認します。記事後半では、10月から始まった育児免除制度や、そのほかの免除・猶予の制度も整理します。

1. 【国民年金】2026年度の保険料は月1万7920円。2027年度は1万8290円に

まずは、国民年金保険料の金額を確認します。

1.1 保険料は年度ごとに改定される

日本年金機構の「知っておきたい年金のはなし」によると、国民年金第1号被保険者の2026年度の保険料は月1万7920円です。2027年度(2027年4月〜2028年3月)は月1万8290円になります。厚生労働省の収支決算の資料では、2024年度は月1万6980円、2025年度は月1万7510円でした。

1.2 国民年金保険料は「全額」社会保険料控除の対象

国民年金保険料は、全額が所得税・住民税の「社会保険料控除」の対象です。年末調整や確定申告で申告するための「社会保険料(国民年金保険料)控除証明書」は、毎年11月上旬に送られてきます。

2. 【国民年金】2年分の前納で口座振替「1万7370円」の割引に

国民年金保険料は、まとめて前払い(前納)すると割引が受けられます。

2.1 1年前納の口座振替なら4510円の割引

2026年度の保険料を毎月納付すると、1年度分で21万5040円です。1年分を前納すると、現金納付で3820円、口座振替で4510円の割引になります。

2.2 2年前納の口座振替なら1万7370円の割引

2年分をまとめて前納すると、現金納付で1万6010円、口座振替で1万7370円の割引になります。前納には、割引のほかに納め忘れを防げるというメリットもあります。

国民年金保険料の前納(前払い)による割引額(2026年度)です。2/5

国民年金保険料の前納による割引額

出所:日本年金機構「知っておきたい年金のはなし」をもとにLIMO編集部作成

3. 【国民年金】保険料を40年納めると、老齢基礎年金は満額の年84万7300円

納めた保険料は、将来受け取る老齢基礎年金の額に反映されます。

3.1 満額は2026年度で年84万7300円

老齢基礎年金は、原則65歳から受け取れます。受け取る年金額は、2026年度の満額84万7300円(昭和31年4月2日以後生まれの方)に、保険料を納めた月数などを40年(480か月)で割った割合をかけて計算します。

計算上は、保険料を1年(12か月)納めるごとに、老齢基礎年金が年約2万1183円増えることになります(LIMO編集部算出)。

3.2 免除された期間も、割合に応じて年金額に反映

保険料の免除を受けた期間も、免除の割合に応じて年金額に反映されます。2009年4月以降の期間では、全額免除の期間は2分の1、4分の3免除は8分の5、半額免除は8分の6、4分の1免除は8分の7が反映されます。一方、納付猶予や学生納付特例の期間は、受給資格期間には数えられますが、年金額には反映されません。

保険料を納めた期間・免除された期間の、老齢基礎年金への反映です。3/5

保険料を納めた期間・免除された期間の老齢基礎年金への反映

出所:日本年金機構「知っておきたい年金のはなし」、日本年金機構「国民年金保険料の育児免除制度」をもとにLIMO編集部作成