4. マル優を使えば利息は非課税になる
ニュー福祉定期貯金の対象になる人の中には、利息に税金がかからない「マル優」を利用できる人もいます。ゆうちょ銀行の商品案内でも、障がい者や遺族の方などは少額預金の利子の非課税制度を利用できると案内しています。
4.1 元本350万円までの利子が非課税
国税庁によると、障害者等のマル優では、預貯金などの元本の合計額が350万円までの利子が非課税になります。対象は、身体障害者手帳の交付を受けている人や障害年金を受けている人などの「障害者」と、遺族基礎年金や寡婦年金を受けている妻、児童扶養手当を受けている児童の母など一定の要件を満たす人です。
4.2 非課税なら300万円で年1万8000円をそのまま受け取れる
マル優を利用すれば、ニュー福祉定期貯金に300万円を1年預けたときの利息1万8000円に税金がかかりません。課税される場合の約1万4343円と比べて、約3657円多く受け取れる計算です。
利用するには、金融機関で所定の手続きが必要です。対象になるかどうかや必要な書類は、ゆうちょ銀行の窓口で確認しておきましょう。
5. 通常貯金や一般の定期とどう使い分けるか
ゆうちょ銀行の金利は、日本銀行の利上げを受けて動いています。
5.1 11月9日からは通常貯金も年0.500%に
11月9日以降は、いつでも引き出せる通常貯金の金利が、一般の1年定期と同じ年0.500%になります。ニュー福祉定期貯金は、その状態でも年0.10%高い金利で預けられます。
5.2 定期性貯金の金利も引き上げ予定
ゆうちょ銀行は9月18日のお知らせで、定期性貯金についても金利の引き上げを予定しており、改定後の金利や適用開始日は確定次第知らせるとしています。一般の定期貯金の金利が上がれば、ニュー福祉定期貯金の金利も上乗せ分を保ったまま上がることになります。
ニュー福祉定期貯金は預け入れた時点の金利が1年間続くため、改定の発表を待ってから預けるかどうかも判断のポイントになります。
6. 預ける前に確認したいこと
ニュー福祉定期貯金は、一般の定期貯金と少し違う点があります。預ける前に次の3点を確認しておきましょう。
6.1 対象の年金や手当を受け取っていることを示す書類
利用できるのは、対象の年金や手当を受け取っている人に限られます。預け入れの際に必要な書類は、ゆうちょ銀行の窓口で事前に確認しておくと手続きがスムーズです。
6.2 途中で解約すると金利が下がる
預入期間の途中で払い戻すと、所定の預入期間内払戻金利が適用されます。生活費として近いうちに使う予定のお金は、通常貯金に残しておくほうが安心です。
6.3 自動継続がないので満期を忘れない
ニュー福祉定期貯金は、満期後に同じ商品へ自動で預け直す取扱いがありません。満期が来たら、改めて預け入れるか、通常貯金に移すかを決める必要があります。満期日をカレンダーや手帳に書いておくと安心です。
7. まとめ
ゆうちょ銀行のニュー福祉定期貯金は、一般の1年ものの定期貯金に年0.10%を上乗せした金利で預けられる定期貯金です。2026年10月5日現在の金利は年0.600%で、1人300万円まで預けられます。
対象になるのは、遺族や障害に関する年金、児童扶養手当や特別児童扶養手当などを受け取っている人で、ふつうの老齢年金だけを受け取っている人は対象外です。マル優を利用できる人なら、利息に税金もかかりません。
まずは、ご家族が受け取っている年金や手当が対象に含まれるかを確認し、窓口で必要な書類と、定期性貯金の金利改定の予定をあわせて確かめてみてはいかがでしょうか。
8. 筆者コメント
年0.10%の上乗せは、金額にすると年に数千円の差です。小さく感じるかもしれませんが、受け取れる給付や手当が限られる家庭にとっては、確実に増やせるお金の一つだと思います。
元銀行員として付け加えるなら、預け先を考えるときは「すぐ使うお金」と「1年は使わないお金」を先に分けることが大切です。1年は使わない分をニュー福祉定期貯金に、生活費は通常貯金に。そうして役割を分けておくことが、家計を守りながら少しでも利息を増やすファーストステップになります。
参考資料
和田 直子
