ゆうちょ銀行の1年ものの定期貯金の金利は、2026年10月5日現在で年0.500%です。これに対して「ニュー福祉定期貯金」には、年0.10%を上乗せした年0.600%が適用されています。
遺族や障害の給付、児童扶養手当などを受け取っている家庭にとって、手元のお金を少しでも有利に預けておきたいと考えるのは自然なことです。
この記事では、ニュー福祉定期貯金の仕組みと対象になる人、上限の300万円を預けた場合の利息の差を、ゆうちょ銀行の資料で整理します。
1. 「ニュー福祉定期貯金」とは?一般の1年定期に年0.10%を上乗せ
ニュー福祉定期貯金は、障害基礎年金や遺族基礎年金などを受け取っている人などが預けられる、預入期間1年の定期貯金です。ゆうちょ銀行の商品案内をもとに、仕組みを確認します。
1.1 一般の1年定期の金利に年0.10%を上乗せ
ゆうちょ銀行によると、ニュー福祉定期貯金には、一般の1年ものの定期貯金の金利に年0.10%(税引後0.079685%)を上乗せした金利が適用されます。2026年10月5日現在の金利は、一般の定期貯金(1年)が年0.500%、ニュー福祉定期貯金が年0.600%です。
一般の定期貯金の金利が変われば、ニュー福祉定期貯金の金利もそれに合わせて変わる仕組みです。
1.2 1000円から1人300万円まで、預入期間は1年
預け入れは1000円以上1000円単位で、定期性貯金の利用限度額1300万円の範囲内で、1人300万円が上限です。預入期間は1年に限られています。
1.3 自動継続はなく、満期後は通常貯金へ振り替えられる
ニュー福祉定期貯金は、自動継続の取扱いを行っていません。満期後は、払い戻したお金をすべて通常貯金に振り替える「満期振替預入」を利用できます。
満期後もそのまま置いておくと、通常貯金の金利を目安とした金利が適用されます。
2. 対象になるのは遺族・障害の給付や手当を受け取る人
ニュー福祉定期貯金を利用できるのは、ゆうちょ銀行が定める年金や手当などを受け取っている人です。主なものを確認します。
図のとおり、対象になるのは主に障害や遺族に関する年金と、子育てや障害に関する手当を受け取っている人です。
2.1 障害・遺族に関する年金を受け取る人
国民年金では障害基礎年金、遺族基礎年金、寡婦年金、老齢福祉年金などが対象です。厚生年金の障害厚生年金や遺族厚生年金、共済年金の障害共済年金や遺族共済年金なども含まれます。
2.2 児童扶養手当や障害に関する手当を受け取る人
法律にもとづいて支給される手当では、児童扶養手当、特別児童扶養手当、障害児福祉手当、特別障害者手当などが対象です。ひとり親家庭や、障害のある子どもを育てる家庭も利用できます。
2.3 ふつうの老齢年金だけを受け取っている人は対象外
注意したいのは、多くの人が受け取っている老齢基礎年金や老齢厚生年金は、対象に含まれていないことです。国民年金の老齢の給付で対象になっているのは、老齢福祉年金と老齢特別給付金に限られます。
ただし、遺族厚生年金など対象の年金をあわせて受け取っていれば、利用できます。
3. 300万円を1年預けると利息はいくら?
上限の300万円を1年預けた場合の利息を、通常貯金や一般の定期貯金と比べてみます。利息には20.315%の税金がかかるものとして計算しています。
グラフを見ると、同じ300万円でも、預け先によって1年間の利息に数千円の差が出ることが分かります。
3.1 ニュー福祉定期貯金なら税引後で約1万4343円
年0.600%のニュー福祉定期貯金に300万円を1年預けると、税引前の利息は1万8000円、税引後は約1万4343円です。
3.2 一般の定期貯金との差は税引後で約2390円
一般の定期貯金(年0.500%)なら、税引前1万5000円、税引後約1万1953円です。上乗せされた年0.10%分の差は、税引後で約2390円になります。100万円を預けた場合なら、差は約797円です。
ニュー福祉定期貯金は、対象になる年金や手当を受け取っていても、自分から申し込まなければ利用できない商品です。ご家族が遺族や障害の給付、児童扶養手当などを受け取っている場合は、ゆうちょ銀行の窓口で利用できるかを一度確かめておきたいです。
