4. 単身世帯の生活費の平均と自分の家計は、家計調査の数え方にそろえて比べる
家計調査の生活費の平均と自分の家計簿を比べるときは、何が消費支出に入り、何が入らないかを先に確かめておくと、数字のずれを読み違えにくくなります。
4.1 住宅ローンの返済は消費支出に入らない
家計調査の「住居」は、家賃や設備の修繕・維持などの支出です。住宅ローンの返済は、消費支出ではなく「土地家屋借金返済」として別に数えられています。持ち家でローンを返済している人は、家計簿の住居費からローンの分を除くと平均と比べやすくなります。
4.2 税金や社会保険料も消費支出に入らない
所得税や住民税、医療保険などの社会保険料は、家計調査では「非消費支出」として消費支出とは分けて数えます。手取りから引かれる前のお金と、暮らしに使ったお金を分けて見るのが家計調査の数え方です。
4.3 単身世帯の平均年齢は58.6歳
家計調査の単身世帯の平均年齢は58.6歳で、若い世代のひとり暮らしも高い年齢のひとり暮らしも合わせた平均です。働いているかどうかや住まいの形でも支出の中身は変わるため、平均はひとつの目安として見ていただくのがよいように思います。
5. 【試算】物価が2.7%上がると、月17万3042円の生活費はいくら増えるか
単身世帯の生活費の平均月17万3042円に、東京都区部の総合指数の上昇率2.7%をそのまま当てはめると、同じものを同じ量だけ買った場合の支出は月4672円増え、月17万7714円になる計算です。年間では5万6064円の増加にあたります。
これは全国の単身世帯の平均に東京都区部の速報値を当てはめた単純な計算で、実際の支出の増え方は、住んでいる地域や買う品目によって変わります。
5.1 食料4万9321円に食料の上昇率3.2%を当てはめると月1578円
同じように、単身世帯の食料4万9321円に、東京都区部の食料の上昇率3.2%を当てはめると、月1578円の増加です。食料のなかでも、弁当や生鮮魚介のように大きく上がった項目と、生鮮野菜のように下がった項目があるため、何を買うかで影響の大きさは変わります。
家計簿で費目ごとの支出を数か月分並べておくと、どの費目で物価の影響を受けているかが見えてきます。値上がりの大きい費目から見直していく方法もあります。
6. まとめ
家計調査の2025年平均で、単身世帯の生活費の平均は月17万3042円でした。名目では2.1%増えましたが、物価の変動を除いた実質では1.5%減り、3年連続の実質減少です。
東京都区部の2026年9月中旬速報値では、総合指数が2.7%上がり、弁当は28.1%、生鮮魚介は17.2%上昇しました。平均と自分の家計を比べるときは、家計調査の費目の数え方にそろえたうえで、物価の動きとあわせて見ていただければと思います。