3. 国民健康保険の1人当たり医療費は月によって3000円ほど動く
国民健康保険事業月報の数値は1か月分なので、月によって上下します。
3.1 2025年4月以降は3万3072円から3万5835円の間で推移した
国民健康保険全体の1人当たり医療費を2025年4月から2026年1月まで並べると、最も低いのは2025年8月の3万3072円、最も高いのは2025年10月の3万5835円でした。
- 2025年4月:3万4021円
- 2025年5月:3万3719円
- 2025年6月:3万4103円
- 2025年7月:3万5546円
- 2025年8月:3万3072円
- 2025年9月:3万4162円
- 2025年10月:3万5835円
- 2025年11月:3万3290円
- 2025年12月:3万5755円
- 2026年1月:3万4497円
2026年1月の3万4497円は、1年前の2025年1月の3万3857円より640円高い水準です。
3.2 年度で見ると2023年度は1人当たり39万9153円
年度単位の数値では、2023年度の1人当たり医療費は39万9153円でした。2020年度の35万4393円からは4万4760円増えています。
加入者が減る一方で、1人当たりの医療費は増えてきたことが分かります。
4. 自分の医療費が多い年でも国民健康保険料は上がらない
筆者が住民税の課税情報をもとに国民健康保険料を計算していた頃、たまに受けたのが「去年は入院したから保険料が上がったのか」という質問でした。
4.1 国民健康保険料の所得割は前年の所得で決まる
国民健康保険料の所得割は、前年の総所得金額等から基礎控除を引いた「旧ただし書き所得」をもとに計算するのが基本です。本人やご家族がどれだけ受診したかは、翌年度の保険料の計算には入りません。
また、住民税で使われる医療費控除などの所得控除は、国民健康保険料の所得割の計算には使われません。「確定申告で医療費控除を受けたから保険料も下がる」とは限らない点も押さえておきましょう。
4.2 通知書で区分ごとの額と軽減の有無を確かめる
通知書には、医療分・後期高齢者支援金分・介護分・子ども・子育て支援金分の区分ごとに金額が書かれています。
世帯の所得が一定以下なら均等割などに7割・5割・2割の軽減がかかります。軽減の欄が空いていて心当たりがある場合や、支払いが難しいと感じた場合は、早めにお住まいの市区町村の窓口に相談してみましょう。
5. まとめにかえて
令和8年度の国民健康保険料は、子ども・子育て支援金分が加わって4区分になり、賦課限度額は合計113万円になりました。
国民健康保険事業月報の2026年1月分では、1人当たり医療費は3万4497円でした。市町村国保を都道府県別に見ると、佐賀県の4万5098円から茨城県の3万2040円まで開きがあり、国保組合は1万9011円と市町村国保の約半分です。
保険料は前年の所得で決まり、本人の受診の多さでは変わりません。通知書の内訳を確かめ、気になる点は市区町村の窓口で聞いておきましょう。
参考資料
太田 彩子